もともと、女子高等師範では卒業後に一定期間は教職に就く義務があったわけだから、桜蔭の卒業生が、いわゆる女子校的なウエットな人間関係にこだわらずドライに、きびきびと生きる傾向があるように言われるのも当然だ。
時間管理がよくできるしっかりしているといわれる一方、職場でのどろどろした人間関係は苦手な人が多いともいわれる。
秘書にたいする暴言事件で話題になった豊田真由子代議士もOGだが、彼女のように、桜蔭学園と東京大学で学び、厚生労働省や国際機関の並外れて優秀な人ばかりのなかで生きてくれば、現実の政治の世界の汚さや、有能な人ばかりが働いているわけでもない世界に入って、それが悪い方に作用したのだと思う。
近年の東京大学合格者は、女子高でトップだし、医学部に進む者が非常に多いし、ほかの進路も理科系とか法律・行政など男子校的である。
OGには、水島広子(医師・代議士)加藤陽子(政治学者)猪口邦子(国務相)宗像直子(経済産業省)経沢香保子(ソーシャルメディアマーケティング)水森亜土(女優)菊川怜(女優)など。
お茶の水大学にも附属学校があるが、宮本百合子(プロレタリア作家)、平塚雷鳥(作家)、鳩山春子(共立学園)、戸田奈津子(映画字幕翻訳家)、石井幹子(照明デザイナー)山崎直子(宇宙飛行士)、それに連続テレビドラマ「虎に翼」の主人公だった三淵嘉子(日本初の女性弁護士)などがOGにいる。
御茶の水附属学校は幼稚園から中学までは共学。秋篠宮悠仁殿下も中学までこちらにいて、高校は姉妹校みたいなものである筑波大学附属に移った。これまでの中学・高校は男子校だった皇族男子と違って強い女性に十分な免疫がありそうだ。
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【目次】 はじめに 伝統の名門校から躍進する注目校まで 第1章 東京・神奈川の名門高校 第2章 関西の名門高校 第3章 中部の名門高校 第4章 東日本の名門高校 第5章 西日本の名門高校
東大・京大合格上位校の推移と日比谷高校 & 洛北高校 旧制一中はどの高校でいまも県下トップ高校か【東日本編】 旧制一中はどの高校でいまも県下トップ高校か【西日本編】