そのため、「家に帰って料理をする」よりも、「今すぐコンビニやファストフード店で食べる」といった選択をしやすいと考えられています。

加えて、先ほども指摘されていたように、思春期の段階ではまだ両親の下で生活しており、食事も両親によって決められるので、ファストフードを食べる機会が制限されます。

しかし成人後に自立して一人暮らしするようになると、自分で食事メニューを決めることができるので、手軽なファストフードを選びがちになるのです。

このように、ADHDの人には運動習慣の悪影響こそ見られなかったものの、食習慣には大いに注意すべき点があります。

毎日口にするものは心身の健康に多大な影響を及ぼすため、ADHDの人を対象とした健康的な食事管理の方法を新たに確立する必要があるでしょう。

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参考文献

Childhood ADHD linked to higher fast-food consumption in adulthood
https://www.psypost.org/childhood-adhd-linked-to-higher-fast-food-consumption-in-adulthood/

元論文

Associations Between Childhood ADHD and Lifestyle Risk Factors for Chronic Diseases From Adolescence to Early Adulthood
https://doi.org/10.1177/10870547241306570

ライター

千野 真吾: 生物学に興味のあるWebライター。普段は読書をするのが趣味で、休みの日には野鳥や動物の写真を撮っています。

編集者

ナゾロジー 編集部