研究の結果、座り時間の1日平均は10.6時間でした。

そのため、この時間を基準として、座っている時間が長いグループと短いグループに分けられました。

そして研究チームは、「座りっぱなし」の生活習慣に対抗するには、毎日9000~1万歩歩くのが最適だという結果を提出しています。

これにより座りっぱなしの人たちは、死亡リスクが39%、CVD発症リスクが21%も低下したのです。

画像
1万歩歩くと、座りっぱなしの悪影響に対抗できる。近道はない / Credit:Canva

また、1日4000歩~4500歩程度でもある程度の効果が見られ、これらの運動で上記の50%のメリットが得られることも分かりました。

ちなみに、座り時間が短い人でも、同様の運動により、死亡率やCVD発症リスクを低下させられることが分かっています。

この研究により、「健康になるための近道はない」ことが分かりました。

もし自分が座りっぱなしだという自覚があるのであれば、毎日9000~1万歩を目指すべきです。

これは、毎日1時間40分歩くことを意味します。

たとえ、これだけの時間歩くのが難しいとしても、毎日1時間でも歩けるよう通勤方法などを工夫できるかもしれません。

それだけでも確かな効果はあります。

さっそく今日から、「歩く」ことを意識してみませんか。

全ての画像を見る

参考文献

Study Reveals The Optimal Number of Daily Steps to Offset Sitting Down
https://www.sciencealert.com/study-reveals-the-optimal-number-of-daily-steps-to-offset-sitting-down

元論文

Do the associations of daily steps with mortality and incident cardiovascular disease differ by sedentary time levels? A device-based cohort study
https://doi.org/10.1136/bjsports-2023-107221