
J1最下位(20位)に沈む横浜F・マリノスに対し、クラブOBの安永聡太郎氏が、5月21日に行われたリーグ第13節のホームでのヴィッセル神戸戦(1−2)の具体的なプレーを例に挙げてチームマネジメントの問題を指摘する投稿をSNSに行った。戦術や個人の能力以前に、チームとしての準備や役割の共有が欠けているという趣旨で、SNS上でも共感が広がっている。
安永氏は、自身のSNSで次のように投稿している。「横浜Fマリノス、ネガティブトランジション時に前線3枚より遠くから猛ダッシュでプレスに走り出すキャプテン喜田さん!監督さん!西野さん!これはチーム戦術よりチームマネージメントの問題ですよ!」(原文ママ)
この発言は、ボールを失った瞬間、すなわち「ネガティブトランジション時」において、後方のMF喜田拓也が誰よりも早くプレスに走っている一方で、前線の選手たちがまったく反応していないという実情を背景としている。本来ならば前線の選手が先に守備に切り替えプレスに行くべき場面で、中盤の選手のみがプレスしている状況は、戦術の内容そのものではなく、それを機能させるチームマネジメントの欠如を意味している。
この構図が示しているのは、守備に関する技術や戦術理解の問題ではなく、「誰がどう動くか」という約束事がチーム内で共有されていないという点だ。この指摘に対してファンからも共鳴するコメントが寄せられた。
「FWが守備しないから代わりにボランチが守備。これを続けるとボランチが疲弊して後半に決壊する」「選手ひとりひとりの技術、スキルの問題ではなくチームとしての約束事がなく全てが個人任せなのが横浜FM」
安永氏の問題提起は、ピッチ上の現象を通じて、戦術そのものではなくそれを共有・実行する組織的な土台が欠けていることを示している。戦う姿勢や役割の理解が選手全体に浸透していなければ、いかなる戦術も成立しない。今の横浜FMに欠けているのは、まさにその基盤なのかもしれない。