今年3月には一時トルコ代表のFWジェンク・トスンの加入も噂されたが結局叶わず、開幕後の戦力アップは現時点で行われていない。CWCはもちろん、まだまだ先の長いシーズンを戦い抜くためにはぜひとも得点の稼ぎ頭を加えて戦力を整えたいところだ。

補強ポイント2:サイドバック
次に補強ポイントとして挙げたいのはサイドバックだ。直近のゲームでは右サイドにDF石原広教、左サイドにMF長沼洋一を置いており、その他今季同ポジションでは右はMF関根貴大、左は今冬期限付き移籍先のNKディナモ・ザグレブから復帰したDF荻原拓也も起用されている。しかし、関根と長沼については1列前が本職であり、その点を考慮すると明らかに選手層が薄いポジションと言えよう。
補強する選手としては、守備強度の高い選手が望ましい。1列前には攻撃面で強烈な個性を発揮できる選手が両サイドにいることから、そんな選手たちのバックアップをしながら守備で対人の強さを発揮できるタイプであれば早期にチームへフィットできるだろう。
もともと以前の第一次スコルジャ体制下ではDF酒井宏樹やMF明本考浩、DF大畑歩夢といった攻撃面での魅力もありながら守備で抜群の存在感と運動量を発揮できる選手が揃っており、それが2023シーズンの4位フィニッシュにつながったと言っても過言ではない。とはいえ、CWCまで時間がないことを踏まえると、守備陣に新たな外国籍選手を加えるのは意思疎通の観点から怖さもある。海外組も含め、即戦力を加えることが今後の戦いのカギとなるだろう。

補強ポイント3:右ウイング
今季、右サイドは新戦力のMF金子拓郎が主軸を務めており、得意のドリブル突破を武器に存在感を示している。だが、MFマテウス・サヴィオやMF松尾佑介、MF長沼洋一と人材が揃う左サイドと比べ、右サイドはFW前田直輝が開幕後にサンフレッチェ広島へと移籍。金子の他、昨季はシーズン終盤に怪我を負ったMF大久保智明や昨夏オーストリアのSKNザンクト・ペルテンから加入したFW二田理央といった選手もいるが、海外での経験も持つ前田の抜けた穴を考慮すると今一度選手層に厚みを持たせたいポジションと言えよう。