小雨が降りそぼる中、カッパのフードを頭にかぶせて、押し黙って釣っていく。こんなサッパリな状況を嘆いていても仕方ない。キープ・キャスティングだ。投げていなければ魚は釣れない。少しでもスレたと思ったら、すぐにルアーをかえる。ローテーション、ローテーション。

しかしここから次の魚がつくまで、実に2時間弱の時間が空いた。普通なら心が折れるような沈黙の時間だったが、この日の私は粘り強かった。次にメバリングの時期がくるのは、半年以上先になる。今年は思うように春アジも釣れてくれないし、どうしてもこの日のうちにメバルを釣れるだけ釣りたかったのだ。

「いよいよシーズン終盤か」 大阪南港メバリング釣行で25cmメバル2尾を好捕ラスト1尾でキャッチしたメバル(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

最終釣果

2時間粘った価値なく、というのも何だが、サイズはやはり25cmちょい。なかなかこれ以上は大きくならないみたいだ。尺メバルは幻か。一度この手にして、見ているだけ、想いは強くなる。しかしこの日はここで退くしかなかった。

合計3時間超。長いこと釣ったものだが、数は2尾。さすがにシーズン終盤、そろそろ無理があるか。

「いよいよシーズン終盤か」 大阪南港メバリング釣行で25cmメバル2尾を好捕相手をしてくれたメバルに感謝(提供:TSURINEWSライター・井上海生)

帰りは満員電車に揉まれる

シーサイドコスモは大阪メトロ中央線・ニュートラムの「コスモスクエア」直結なのだが、実は最近万博でこの先に一駅「夢洲駅」が新設された。前回コスモにきたときはそうだったが、夢洲で乗車する人たちですでに電車は満員状態。私も雨に濡れた体とリュックを押し込んで、窮屈な帰り道となった。

万博後にはカジノができることが既定路線らしい。頼むから、ちょっとだけ釣り人のためのスペースを作ってもらえないものだろうか?カジノを解禁するなら、釣りだってもうちょっと優しく見てやってほしい。何もかもを禁止にすればいいものではない、と満員電車の中でため息交じりにつぶやく気分だ。

<井上海生/TSURINEWSライター>