名刺交換という日本のビジネス文化の象徴が、いま大きな転換点を迎えています。紙の名刺は紛失リスクを抱え、改正個人情報保護法下では管理不備が法的責任に直結します。さらに「あの取引先、誰が知っている?」という問いに答えられる担当者が退職すれば、その人脈資産は一瞬で失われてしまいます。
名刺管理システムはこれらの課題を解決するDX戦略の理想的な入り口です。本稿では、高機能なハイエンドモデルからコスト重視のエントリーモデルまで、企業の成長段階に応じた最適システムを精選。OCR精度、セキュリティ、CRM連携など選定の決め手となるポイントを網羅し、名刺をデジタル資産へと転換する実践的ガイドラインをご提供します。
名刺管理システムとは?
名刺管理システムの基本機能
名刺管理システムは、名刺をスキャンやスマートフォンのカメラで撮影するだけで、氏名・会社名・電話番号などの情報を自動で抽出し、データベース化するクラウドサービスです。
主な機能に以下が含まれます。
名刺のスキャン(スマホカメラやスキャナ)
OCRによる名刺情報の自動読み取り・データ化
名刺データの一元管理と検索・分類
顧客情報の最新化・共有
人脈管理や営業活動の履歴管理
CRMやSFAなど他システムとの連携
従来の名刺管理方法との違い
従来の「名刺入れ」や「バインダー管理」と比較すると、以下のような違いがあります
従来の方法 | 名刺管理システム | |
---|---|---|
保管 | 物理的なスペースを占有 | クラウド上でスペースを取らない |
セキュリティリスク | 名刺の紛失リスクがある | データのバックアップで紛失リスクを低減 |
検索 | 検索に時間がかかる | 瞬時に検索可能 |
活用 | 情報共有が困難 | 社内での情報共有が容易 |
連携 | 名刺としての活用のみ | CRM・MA・ERP等と連携可能 |
導入による業務効率化のメリット
では、名刺管理システムを導入すると、具体的にどんなメリットがあるのでしょうか?
時間の短縮:名刺の整理や手入力にかかる時間を大幅に削減でき、その時間をコア業務に充てることができます。
情報共有の促進:社員間で名刺情報を共有できるため、「あの人、誰か会ったことがあるかな?」といった問いにすぐに答えられ、引き継ぎもスムーズになります。
マーケティング力の強化:顧客リストの作成が容易になり、ターゲットに合わせたアプローチや情報提供が効率的に行えます。
セキュリティ強化:重要な個人情報を安全に一元管理することで、漏洩リスクを低減できます。
取引先情報の属人化解消:個人が保有する取引先情報を組織の資産として共有・管理できるため、退職リスクを軽減できます。
DX戦略における名刺管理システムの位置づけ
DXの最初のステップとして、名刺管理システムの導入は非常に有効な入り口となる取り組みです。比較的導入ハードルが低く、効果も目に見えやすいという特長があります。さらに、収益向上に向けた取り組みの第一歩として、名刺という「アナログの象徴」をデジタル化することで、社内のDXマインドセットを育む効果も期待できます。
名刺管理システム選びのポイント
読み取り機能の精度
名刺管理システムの核となるのは、OCR(光学式文字認識)技術です。この技術と人的補正の組み合わせによって、どこまで高い認識率を実現できるかが重要なポイントになります。その他の判断ポイントについても以下に記載いたします。
人的補正:人的補正機能が付いているか、最低ラインとしてはOCRで90%以上の精度があり自分で修正できるか
名寄せ:複数の人が同じ名刺を読み取った時に、自動または手動で名寄せできるか
多言語対応:日本語だけでなく、英語や中国語など多言語に対応しているか
情報付加:メモやタグ機能を名刺ごとに付与できるか
セキュリティの強度
取引先情報は企業の重要な資産です。情報漏洩リスクを最小化するため、セキュリティ対策は慎重に確認すべきポイントです。
特に、2024年に改正個人情報保護法が全面施行されたことを踏まえ、個人情報の取り扱いに関する対応状況を確認することが重要です。
下記が選定ポイントとなります。
データ暗号化の有無:通信時やデータベースの暗号化がされているか
アクセス権限:役職、部署単位でのアクセス制限は可能か
認証取得状況:SOC2やISO27001などの認証取得状況
データ保管:データセンター保管か
ログイン:二段階認証に対応しているか
サポート体制
システム導入時だけでなく、運用後のサポート体制も重要なポイントです。
導入時:導入支援サービスやトレーニング提供の有無
サポート方法:電話、メール、チャットボット等の対応手段
マニュアル:オンライン操作マニュアルやFAQの充実度
利用度見える化:定着度を確認するため、部署や個人ごとに名刺取り込み数が確認できる機能があるか
価格
各ソリューションにより、料金体系が異なります。特に注意すべきは、利用者1人当たりの名刺取り込み数です。展示会や新規開拓がミッションであれば、ID単価が高くても取り込める名刺の数が多いプランにするのが良いでしょう。
価格だけでなく、投資対効果(ROI)の視点で検討することをおすすめします。
初期費用:初期費用の有無
プラン、オプション:自社に必要な機能を選ぶことができるか
他システムとの連携可能性
名刺管理は先述したとおり、DXの最初のステップとなります。また、ユーザー管理等も含めて他システムとの連携可能性を確認しましょう。
CRM/SFA:顧客管理システムとの連携により、名刺情報を顧客データベースに自動反映できるか
認証や業務ツール:シングルサインオン対応や社内で使用中の業務ツールとの連携は可能か
人事異動:顧客の部署異動があった際に通知する機能はあるか
グレード別おすすめの名刺管理システム11選
ここからはハイエンドモデル、バランスモデル、エントリーモデルの順でご紹介していきます。詳細な価格や機能についてはリンクより公式ページを参照ください。
ハイエンド型モデルでおすすめの名刺管理システム4選
Sansan(Sansan株式会社)
ニュースサイトで読む: https://biz-journal.jp/it/post_388170.html
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Sansan株式会社が提供する法人向け名刺管理サービス「Sansan」は、12年連続でシェアNo.1を獲得し、その市場シェアは84.1%に達しています。この数字が示すのは単なる市場優位性ではなく、日本企業のDXにおいてSansanが中核的な役割であることを示しています。
主な特徴
高精度なOCR技術と人力による精度保証
99.9%という驚異的な精度で名刺情報をデジタル化することで、データ品質の問題を根本から解決
情報共有機能
「誰が誰と知り合いか」という組織の人脈資産を可視化し、個人の属人的なコネクションを組織の資産として利用可能
外部システムとの連携性
SFA/CRMなどさまざまな業務システムとのAPI連携により、既存のビジネスワークフローへのシームレスな統合が可能
コンプライアンス対応と情報セキュリティ
ISO27001認証を取得しており、企業の機密情報や個人情報の取り扱いに関して高い安全性を確保
グローバル対応
グローバル対応 11言語以上の多言語名刺の認識・管理に対応
おすすめの企業
名刺管理サービス「Sansan」は従業員100名以上の中堅・大企業や、複数拠点を持つBtoB企業に最適です。部署間の名刺情報共有により営業力が強化され、顧客情報の一元管理で成約率向上が期待できます。また、11以上の言語に対応したグローバル機能により、国際展開企業の人脈管理をシームレスにサポートし、世界中どこからでもアクセス可能なクラウドシステムで海外ビジネスを強力に支援します。
比較表 | |
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サービス名 | Sansan |
費用 | 個別見積もり |
契約条件 | ・年間契約 ・その他要相談 |
名刺読み取り手段 | 専用スキャナ、メール署名 iPhoneやiPad、Android端末 |
名刺取り込み方法 | AI技術とオペレーターの手入力 |
無料トライアル | あり |
SKYPCE(Sky株式会社)

「SKYPCE」は、Sky株式会社が提供する名刺管理システムです。高精度な名刺データ化と強固なセキュリティを両立させ、営業活動の効率化を支援する点が最大の特徴となっています。
主な特徴
高精度なデータ化技術
国内エンジニアとAI技術によるほぼ100%の精度でのデータ化と、安心の国内処理による情報漏洩リスクの軽減
使いやすいインターフェースと多彩な登録方法
シンプルな画面構成と直感的操作性で、IT専門知識がなくても導入可能な使いやすさと長期的な業務効率化
強力なセキュリティ機能
KYSEA ClientViewとの連携による組織内PC一括管理で情報セキュリティ対策を強化し、名刺データの安全性向上と情報漏洩・不正アクセスリスクの最小化
営業活動支援機能
日々の営業活動状況を記録し組織全体での共有による営業力強化を実現し、属人的営業から組織的営業体制への転換を促進
外部システムとの連携性
Salesforce、kintoneなどの外部システムへの名刺データ自動転送により、SFA・CRMでの最新顧客情報の即時反映と活用
おすすめの企業
SKYPCEは、既存のSky社製品を導入済みの企業に特におすすめです。セキュリティ連携と運用一元化による大きなメリットが得られます。また、オンプレミス環境も選択可能なため、厳格なデータポリシーを持つ企業や、金融・医療・公共などセキュリティ要件の厳しい業界、個人情報保護に配慮が必要な企業に最適な信頼性の高いソリューションといえます。
比較表 | |
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サービス名 | SKYPCE |
費用 | 個別見積もり(2種類のライセンスより選択) |
契約条件 | ・年間契約 ・SKYPCE スタートパックは5ID以上 |
名刺読み取り手段 | スキャナー、複合機、メール署名 iPhoneやiPad、Android端末 |
名刺取り込み方法 | AI-OCR及びオペレーターの確認・修正 |
無料トライアル | あり |
SmartVisca(株式会社サンブリッジ)

「SmartVisca」は、Salesforceに完全統合された名刺デジタル化サービスです。Salesforceと一体型となっており、入力された名刺データをシームレスにSalesforce で活用できる点が最大の特徴となっています。
主な特徴
Salesforceとの完全統合
カスタム開発や追加インテグレーション不要でSalesforceと連携可能
リード・取引先責任者の自動更新機能
約1分での高精度名刺デジタル化と、Salesforce上のリード・取引先責任者情報の自動更新機能による最新顧客データの維持
デジタル時代に対応したオンライン名刺交換
オンライン名刺交換とメール署名かんたん登録により、リモートワーク下での商談効率化とより詳細な顧客情報の蓄積
人脈を可視化する「つながり」機能
顧客企業と同じ職場経験を持つ自社社員を可視化する「つながり」機能により、人脈を活用した営業活動の実現
Web電話帳・着信表示機能
携帯電話未登録者からの着信でも発信者情報を表示し、機会損失を防止するWeb電話帳機能と迅速な社内連絡の実現
おすすめの企業
SmartViscaは、Salesforce導入企業向けの最適な名刺管理ソリューションです。最大の強みはSalesforceと一体化した管理で、高い親和性と連携開発不要による低導入コストが特徴。Salesforceの使用率向上とデータ品質改善により、CRM活用課題の解決にも効果を発揮します。
比較表 | |
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サービス名 | SmartVisca |
費用 | 初期費用10万円 月額1,300円 / ID(オプション別) |
契約条件 | ・年間契約 ・6ライセンスから(システム管理者 1名+ユーザ5名)から |
名刺読み取り手段 | スキャナー、メール署名 iPhoneやiPad、Android端末 |
名刺取り込み方法 | 高性能AI-OCRで1分でデジタル化 |
無料トライアル | あり |
mソナー(ユーソナー株式会社)

「mソナー」は、国内最大級の企業データベースを搭載した名刺管理アプリです。名刺データと企業情報を組み合わせることで、ビジネスの加速化を実現する点が最大の特徴となっています。
主な特徴
日本最大級の法人データベース連携
日本最大級の法人企業データベースを活用することで企業情報の補正や属性情報の付与を行えるため、名刺情報の高精度なデータ化と企業情報の自動補完を実現
企業情報の充実度
名刺情報と約820万件の法人情報がマッチングされ、瞬時に売上規模・従業員数・関連会社などの企業情報や接触履歴がモバイル表示されることによる営業支援
社内コミュニケーション機能
内線通話・チャット機能(名称:トーク)を搭載し、社内でのコミュニケーションを活性化
未接触企業の可視化
企業との取引状況や接触履歴を一目で把握し、未開拓のターゲット企業を可視化することで、戦略的かつ精度の高い新規開拓活動の実現
与信・リスク管理機能
スマホからの与信情報や反社チェックで取引リスクを即時確認し、従業員の安全かつ迅速な商談支援
おすすめの企業
mソナーは、名刺交換をした相手担当者の情報だけではなく、企業間の名刺交換情報や相手企業の企業情報も含めて管理したい企業に最適です。特に、法人営業を行うBtoB企業にとって、営業成果の最大化・営業効率化に貢献する強力なツールとなります。また、与信情報や反社チェックなど取引リスク管理を重視する金融機関や不動産業など、取引先の信用情報が重要な企業にも適しています。
比較表 | |
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サービス名 | mソナー |
費用 | 個別見積もり |
契約条件 | 要問合せ |
名刺読み取り手段 | スキャナー、メール署名 スマートフォン(最大6枚) |
名刺取り込み方法 | OCR(名刺検出AI)、企業情報、ナレッジ、目視によるデータ補正 |
無料トライアル | あり |
バランス型モデルでおすすめの名刺管理システム4選
CAMCARD BUSINESS(キングソフト株式会社)

高精度OCRと人工補正で名刺を迅速かつ正確にデータ化し、簡易SFAで商談管理やメルマガ配信が可能な法人向け名刺管理サービスです。法人向け名刺管理サービス本来の機能に絞り、低コストを実現しています。
主な特徴
高速・高精度なデータ化技術
OCR機能を搭載し、名刺をスマホで撮影するだけで最速5秒でデータ化。社内共有でチーム全体の業務効率化を実現
多言語対応によるグローバル展開
英語、中国語、フランス語など計17カ国の言語に対応し、国際的なビジネスシーンや外国人とのやり取りにも対応。名刺取り込み時の補正も4カ国語対応
充実したセキュリティ機能
低コストながら、端末制限、多要素認証、エクスポート制限、公開範囲設定を実装し、名刺情報を安全に管理
簡易SFA機能
本システム上で案件管理やメルマガ配信、行動履歴記録ができ、情報の共有が漏れなく行われることで組織的な営業活動を支援
豊富な外部連携機能
Salesforce、MicrosoftDynamics、SugarCRM、Oracle Sales Cloud等とのビジネスチャットやCRMなどさまざまな外部サービスと連携
おすすめの企業
精度の高く、最速5秒で名刺をデータ化できる名刺管理システムで、展示会や複数人での商談等、スピード感を大切にする営業に貢献します。また、日本語のほか、英語、中国語、フランス語など計17カ国の言語に対応しているので、外国人労働者がいる企業やグローバルに展開している企業にも最適です。
比較表 | |
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サービス名 | CAMCARD BUSINESS |
費用 | 1,700円〜(1IDあたり/2プラン、オプションあり) |
契約条件 | ・年間契約 ・最低契約ID数は5ID |
名刺読み取り手段 | スキャナー、メール署名 スマートフォン、タブレット |
名刺取り込み方法 | OCR、人工補正(対応制限あり) |
無料トライアル | あり |
Eight Team(Sansan株式会社)

「Eight Team」はSansan株式会社が提供する、中小企業向け名刺管理サービスです。個人で利用中のEightアカウントをそのまま利用でき、約5,000社の中小企業に利用されています。
主な特徴
使いやすい名刺共有機能
スマホのカメラで名刺を撮影するだけで自動データ化、社内のユーザー間で即時共有・検索が可能。個人の人脈をチーム全体の資産として活用できる環境を実現
手軽な名刺データの一括管理
社内で共有された名刺を一括ダウンロードし、メルマガや年賀状の宛先リストを作成可能。CRMやMAへのデータ移行にも活用できるCSVエクスポート機能を提供
メモを残してやりとりを共有
名刺交換を行った社内担当者の記録や、相手の特徴といった名刺情報にはない人物像などの付加情報を追加、チーム内で共有することで組織的な顧客対応を実現
簡単な導入と使いやすさ
国内で400万人以上が利用している「Eight」をベースとしたサービスなので、使いやすく、導入コストが低い点が特徴。Eightは個人では無料、企業向けも他の名刺管理アプリと比較すると低価格で利用可能
HubSpot、kintoneとの連携
Eight Teamと連携サービスを組み合わせて利用することで、名刺を活用できる範囲を拡大。名刺情報からHubSpotのコンタクトを作成しマーケティングに活用したり、kintoneのアプリへ同期する機能で顧客管理を効率化
おすすめの企業
Eight Teamは、ハイモデル型名刺管理システムと比較して圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。月額 18,000円+アカウント料(10名まで無料)という導入ハードルの低さは、限られたIT予算で最大の効果を得たい中小企業に特に魅力的です。個人向けアプリの手軽さと法人向け機能の実用性を高いレベルを有しており、小規模向けに低価格で名刺管理を導入したい企業にとって最適な選択肢です。
比較表 | |
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サービス名 | Eight Team |
費用 | 月額 18,000円/1IDあたり+500円(10名まで無料)~(オプションあり) |
契約条件 | 年間契約 |
名刺読み取り手段 | スキャナー(一部プランのみ) スマートフォン |
名刺取り込み方法 | OCR、独自技術により補正 |
無料トライアル | あり |
アルテマブルー(キヤノンエスキースシステム株式会社)

「アルテマブルー」は顧客に使い続けてもらうことを最優先に考えた、法人向けの名刺管理システム。名刺をデータ化&共有して終わりではなく、データの活用を促進するために、使いやすいUI、充実との事前コンサルティングなどによって、営業力最大化を支援します。
主な特徴
直感的な操作性と豊富な導入サポート
使いやすさに主眼を置いて設計。導入前の特別な準備は不要で、誰でも直感的に使用できるUIを実装。事前コンサルティングで定着化を含めて支援
用途に応じた2プラン
取り込んだ名刺は利用者が補正するコスト重視の「ゼロモード」と専用のオペレーターが補正する精度重視の「フルモード」から選択可能
メモを残してやりとりを共有
実用的な名刺活用機能。営業日報作成やメールの一斉送信、人脈マップの作成など、実際の営業活動に直結する機能で差別化
名刺の最新化
名寄せ、同一名刺通知、日経人事ウオッチPro連携等の機能により、取り込んだ人脈データの鮮度を保つ仕組みと退職者名刺管理により退職者の名刺も引き続き可能
kintoneとの連携
kintoneとの連携に力を入れており、取引先担当者管理・会社管理・案件管理・コンタクト管理の4つのテンプレート「アルテマブルー×kintone」を無料で提供
おすすめの企業
「kintone」との連携は他の追随を許さない。すでにkintoneを導入している企業はもちろん、名刺取り込みから活動の実績まで、手軽にかつ継続的に利用したい企業にとって、本システムは最良の選択肢になります。
比較表 | |
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サービス名 | アルテマブルー |
費用 | 月額 3,000円/ID+(フルモード50円/枚)~(オプションあり) |
契約条件 | ・最低利用期間1年(1年経過後、翌月より解約可) ・1IDから契約可能 |
名刺読み取り手段 | スキャナー、複合機 スマートフォン |
名刺取り込み方法 | OCR、フルモードの場合はオペレーターによる文字補正 |
無料トライアル | あり |
名刺バンク2(株式会社アイネット)

「名刺バンク2」はスマートフォン・タブレット・携帯電話など多様なデバイスに対応したクラウド型の名刺管理アプリケーションです。国内の自社クラウドデータセンターで運用し、セキュアな名刺管理を特徴としています。
主な特徴
高度なセキュリティ対策
データ保管は国内自社データセンタ内のクラウド基盤で実施。データベースの暗号化処理、端末には情報が残らない仕組みなどにより情報漏洩対策を実施
独自の従量制課金体系
名刺枚数による課金なので、名刺枚数が少ない場合少額から開始可能。利用人数に縛られない価格設定のため全社活用が可能
名刺デジタル化による管理の効率化
電話・メール・URL・地図とも連携。人脈情報の共有も実現。タグ登録・検索機能により、ハウスリストの管理が容易
名刺の最新化
名寄せ、同一名刺通知、日経人事ウオッチPro連携等の機能により、取り込んだ名刺データの鮮度を保つ仕組みと退職者名刺管理により退職者の人脈も引き続き可能
外部連携
一日一覧日報形式の戦略デイリーモニタリングが特徴の「Sales Force Assistant」シリーズへの名刺データ転送による営業支援
おすすめの企業
名刺バンク2は、ユーザー数課金ではなく、名刺枚数によった課金が特徴であり、名刺数が少なく全社員に導入したい(特に紙名刺の紛失等のセキュリティ対策を実施したい)企業に適しています。
比較表 | |
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サービス名 | 名刺バンク2 |
費用 | 要問合せ |
契約条件 | 要問合せ |
名刺読み取り手段 | スキャナー、複合機 スマートフォン、デジタルカメラ |
名刺取り込み方法 | OCR、オペレーター |
無料トライアル | あり |
エントリー型モデルでおすすめの名刺管理システム3選
メイシー(株式会社もぐら)

シンプルで安価な名刺データ化・共有できるクラウド型名刺管理サービスです。溜まった名刺を郵送するだけで全てデータ化してくれるオプションもあり、手軽さが特徴です。
主な特徴
驚異的な低コスト体系
ユーザー数無制限で月額2,178円(データ化料金別)でコストを最小限に抑えながら名刺管理を実現
手間を大幅に省く名刺データ化
溜まった名刺を郵送するだけで、これまで時間のかかっていた名刺管理業務を省略(料金別)。名刺のデータ化は、オペレーターによる二重チェックで高精度データ化が可能
高セキュリティな名刺管理システム
SAMLによるシングルサインオン、IPアドレス制限、ISMS取得のデータセンタで運用等、低価格でありながら名刺情報を安全に管理
多彩な検索・活用機能
名刺の付加機能として地図表示、メール送付などが可能なほか、一斉メール送信(配信解除リンク設定、テンプレート機能など)も搭載
外部連携
Zapierによりメイシーの機能を各種SaaSとの連携を容易に実現でき、またSalesforce(Enterprise Edition以上)のリードデータにインポート可能
おすすめの企業
名刺管理アプリ・ソフトのパイオニアである本システム。少人数で活動している企業におすすめしたいサービス。低コストながら名刺管理・活用の必要な機能を備えています。
比較表 | |
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サービス名 | メイシー |
費用 | 月額2,178円/契約(ユーザー無制限)+データ化料金等 |
契約条件 | ・月額利用 ・長期契約割引あり(要問い合わせ) |
名刺読み取り手段 | スキャナー、複合機 スマートフォン、デジタルカメラ |
名刺取り込み方法 | OCRによる変換後、人によるダブルチェック |
無料トライアル | あり |
myBridge(マイブリッジ株式会社)

マイブリッジ株式会社が提供する「myBridge」は、名刺管理の費用対効果に新しい基準を提示する無料アプリケーション。制限付きながらも基本機能を無償で提供する革新的なアプローチは、名刺管理ツール市場に新たな風を吹き込んでいます。
主な特徴
無料で基本機能無料
最大の差別化要因は、大胆な無料モデル。登録できる名刺枚数は100枚までという制限はあるが、基本的な名刺管理機能を無料で利用可能
人力確認による高精度データ化
OCRに加えて、オペレーターによる目視確認と修正プロセスを実装。手書きメモや特殊デザインの名刺も正確にデータ化
LINEとの独自連携
LINE上で自身のオンライン名刺を送付できる機能により、他のシステムではできないオンライン名刺交換が可能
他名刺管理システムからの移行も容易
CAMCARD、Sansan、Eight、Wantedly Peopleなど他の名刺管理アプリからのデータインポートに対応
高度なセキュリティ対策
名刺情報やデータ通信の暗号化、「ISO27001 :2013」「ISO27701 :2019」の認証取得等高度なセキュリティ対策を実装
おすすめの企業
シンプルで使いやすい名刺管理ツールを求める個人や小規模企業、特にLINEをビジネスコミュニケーションに活用している組織にとって理想的な選択肢といえるでしょう。
比較表 | |
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サービス名 | myBridge |
費用 | ベーシックプラン0円(有料プランあり) |
契約条件 | ・ベーシックプランの共有名刺枚数は100枚まで ・有料プランは月契約 |
名刺読み取り手段 | スキャナー スマートフォン、パソコン |
名刺取り込み方法 | OCR、オペレーターによるチェック |
無料トライアル | ベーシックプラン |
Wantedly People(ウォンテッドリー株式会社)

スマートフォンで撮影するだけで最大10枚の名刺を同時に管理できる名刺管理ソフトです。瞬間的に複数の名刺をデータ化し、連絡帳に追加できる便利なツールとして注目を集めています。
主な特徴
無料で利用できる名刺管理システム
広告表示を許容し、名刺データのダウンロード機能が不要であれば、基本機能のすべてを無料で利用できる点が大きな特徴
人脈構築を支援する”つながり”機能
名刺交換した相手との関係性を可視化し、共通点や関連情報を見つけ出す”つながり”機能により、名刺交換した相手に関する話題を提供
多角的な検索機能
名前・会社名・部署・役職といった基本情報だけでなく、過去の職歴や学校名などの背景情報からも検索可能
複数名刺の同時スキャン
独自開発のOCRにより最大10枚の名刺を瞬時に認識可能。展示会やイベントなどで複数の名刺を受け取った場合でも、効率的にデータ化することが可能
簡単な情報共有
共有したい名刺を選んで、共有のためのリンクをLINEやSMS、メールなどで相手に送るだけ
おすすめの企業
コスト効率を重視しながらも高機能な名刺管理を求める企業に最適です。特に展示会やイベントに頻繁に参加する企業にとって、複数名刺の同時スキャン機能は大きな価値があります。
まとめ
企業における紙の名刺管理は、情報漏洩のリスクを常に内包しています。名刺は個人情報保護法が対象とする重要な個人データであり、紛失や盗難による情報流出は法的責任を伴う深刻な問題です。特に2022年の個人情報保護法改正以降、企業の個人情報管理責任はさらに厳格化しており、名刺の適切な管理は経営リスク対策として不可欠となっています。
さらに重要なのは、名刺情報が個人の所有物ではなく企業の重要な無形資産であるという認識です。社員の退職時に失われる人脈情報は、顧客との関係性や取引履歴を含む貴重なビジネス資産です。高い離職率や人材流動化が進む現代のビジネス環境では、この人脈資産の保全は競争力維持に直結します。
近年の名刺管理システムは多様化が進み、名刺枚数課金型やフリーミアムモデルの登場により導入コストは大幅に低減されています。初期費用ゼロで始められるサービスも増え、中小企業やスタートアップ企業でも十分な機能を持つシステムを導入可能になっています。
選定においては、自社の業務フローに適合した機能セットを持つシステムを選ぶことが重要です。トライアルやデモを活用して実際の使い勝手を確認し、段階的な導入も検討すべきでしょう。
名刺管理システムの導入は、単なる業務効率化ではなく、法的リスクの軽減と企業資産の保全を同時に解決する施策です。紙の名刺からデジタル管理への移行は、現代企業にとって避けられないDXの第一歩であり、小さなコストで大きな効果が得られる費用対効果の高い投資と言えるでしょう。
提供元・Business Journal
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