いよいよ全仏オープンが始まる、頂点に立つのはいったい誰か、見どころを紹介していきたい。

今年も開幕!全豪オープン 優勝回数TOP10【テニス】

 全仏オープンは1891年に創設されたクレーコート唯一の四大大会である。パリのスタッド・ローラン・ギャロスで開かれ、クレーコートが生む長いラリーと消耗戦が特徴だ。全仏の象徴的な選手といえば、最多14度制覇しているラファエル・ナダル(スペイン)が有名だが、近年は男子ではカルロス・アルカラス(スペイン)、女子ではイガ シフィオンテク(ポーランド)が新時代を象徴する存在になっている。

 そのカルロス・アルカラスは今年連覇を目指す。昨年の決勝でアレキサンダー・ズベレフ(ドイツ)をフルセットで退け優勝。加えて今年はモンテカルロ・マスターズ優勝、バルセロナオープン準優勝と、クレーで圧倒的な成績を収めており、当然今回も本命視される。対抗は世界ランク1位のヤニク シナー(イタリア)。出場停止明けで全豪オープン制覇と、実力は健在だ。伏兵は一昨年の王者ノバク ジョコビッチ(セルビア)。今年はクレーコートで不振だが全仏2勝の経験値は唯一無二だ。

 女子は、現在3連覇中のイガ・シフィオンテクを誰が止められるのかが話題の中心となるだろう。クレーコートでの勝率は高く、球威と機動力で他を圧倒する。対抗はココ・ガウフ(アメリカ)と世界ランク1位のアリーナ・サバレンカ。前者はラリー耐久力、後者は強打の安定感で王者に挑む。

 日本勢で最注目は大坂なおみだ。今月のクレー、サン マロ・オープン(WTA125)を制し、調子は上がってきている。全仏は3回戦が最高だが、16強入りは十分射程内だ。内島萌夏も本戦ダイレクト。スピンを増したフォアで初戦突破を目指す。男子では錦織圭。緩急をつけベテランらしい巧さを発揮するだろう。西岡良仁はフットワークとカウンターでトップシードを脅かす伏兵だ。