果物や香草は猟鳥獣料理のソースに使用され、イギリス料理に地域的な特徴と季節的な変化をもたらしていました。

酒やその加工品、特にりんご酒も消失した食材の中に含まれています。

これらの飲み物は保存性が悪く、輸送には不向きで、地域性と季節性が高かったため、在地の特産品でした。

香辛料類も興味深い要素で、多様な種類が使用されていました。

これらの香辛料は主に南欧やアジアから輸入され、高価な産品でした。

例えば、白胡椒と黒胡椒、ナツメグとメイスなど、微妙な風味の違いが料理に活かされていたのです。

しかし先述したように、これらの食材は農業革命による農村の衰退により、イギリス料理で使われることはなくなりました。

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参考文献

小野塚 知二 (Tomoji Onozuka) – イギリス食文化衰退の社会経済史的研究 – 論文 – researchmap
https://researchmap.jp/search_Tomo/published_papers/31548055

ライター

華盛頓: 華盛頓(はなもりとみ)です。大学では経済史や経済地理学、政治経済学などについて学んできました。本サイトでは歴史系を中心に執筆していきます。趣味は旅行全般で、神社仏閣から景勝地、博物館などを中心に観光するのが好きです。

編集者

ナゾロジー 編集部