また別の学生によると、マックスは入学希望者や訪問者に対するキャンパスツアーのハイライトになることもあるそうです。

入学担当のディレクターも、「彼はほとんどのゲストに対して挨拶しに来てくれます。ツアーが始まると大抵一緒についてくるんです」とマックスの働きっぷりを誉めています。

このように、大学の近所に住む猫マックスは自然にコミュニティに溶け込み、学校全体の一員のように扱われていきました。

そしてマックスが大学に通い出してから4年後、大学側はあることを決意します。

名誉学位を授与された猫マックス――癒しの天才だった

2024年の卒業式のこと。

大学側は、卒業生の大きな門出に際して、マックスの存在がどれほど人々の支えになってきたかを称え、公式な”学位授与”という形で彼への感謝を示しました。

なんとマックスは、人間の卒業生たちが学位を授与される中、自身もネコでありながら、名誉学位を授与されたのです。

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“Doctor of Litter-ature”というダジャレ学位が授与される / Credit:Vermont State University

ちなみに、マックスに授与されたのは”Doctor of Litter-ature“(litter=ごみ、literature=文学にかけたダジャレ学位)でした。

「cat litter」といえば「猫砂(ネコの飼育に用いられる排泄用の砂)」のことであり、マックスには、なんとも粋で、ピッタリな称号が与えられたことになります。

マックスが特製の角帽を身に着けた画像も作成され、彼は、堂々と”卒業”を果たしたのです。

もちろん卒業した後もマックスは大学に留まっており、引き続き学生たちに愛を振りまいています。

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名誉学位を授与されたマックス / Credit:Vermont State University

今回の出来事は単なる”微笑ましいニュース”に留まりません。

よく考えてみれば、マックスの存在は大学コミュニティにとって多くの意義を持っていました。

1. 精神的な支え