映画やテレビでは、偶然の出会いから恋仲へと発展するパターンが多いようです。
見知らぬ二人は「目と目が合った瞬間に」恋に落ちるのです。
ところが、カナダ・ビクトリア大学(University of Victoria)心理学部に所属するダヌ・アンソニー・スティンソン氏ら研究チームは、現実がもっと堅実であることを明らかにしました。
調査によると、カップルになった人の3分の2は、友達関係から発展していたのです。
研究の詳細は、2021年7月12日付の学術誌『Social Psychological and Personality Science』に掲載されました。
目次
- 私たちの多くは「見知らぬ人と恋に落ちる」ことを望んでいる
- 恋愛関係の3分の2は友達から始まっていた
私たちの多くは「見知らぬ人と恋に落ちる」ことを望んでいる
ロマンチックな関係に至るプロセスには、いくつかのパターンがあります。
そして私たちはそれぞれ、自分が理想とする「恋愛プロセス」に憧れています。
研究チームの調査によると、約75%の人は「見知らぬ人と恋に落ちる」ことを理想としています。
もしかしたら口癖になっているかもしれない、「誰かいい人いないかな?」という考えは、まさにそれです。

逆に、既に知っている友人たちの中から「時間経過とともに恋心を発展させていくパターン」を理想としている人はたったの8%でした。
ほとんどの人が見知らぬ人との劇的な出会いに希望を抱いているのです。
出会い系アプリなどはこうした人々の願いを反映させたものなのかもしれませんね。
では、わたしたちの願いには科学的な根拠があるのでしょうか?
研究チームは約1900組のカップル(大学生とクラウドソーシングで募集した成人)を対象として、どのように二人の関係が始まったのか調査しました。