クルマを所有する方にとって愛車をキレイに保ち、維持したいと思う気持ちは当然でしょう。しかしクルマを所有していると、事故などによって車両が傷ついてしまうリスクはゼロとは言えません。
交通事故のほかにも、災害や盗難、駐車中のアクシデントなど、想定外の事態によって大切な愛車がダメージを受けてしまう可能性もあります。今回はオーナーの方々に、「交通事故以外で車が傷つけられた経験」について話を聞きました。
風のいたずら、被害の責任は誰にある?

事故以外で車を傷つける要因として、まず考えられるのは自然に由来するトラブルです。台風による飛来物や雹(ひょう)など、事前に対策が難しいケースも多いでしょう。
「コンビニの駐車場に車を止めている間に、駐輪スペースの自転車が倒れてバンパーを傷つけられたことがあります。そのときは店内にいたので実際の様子はわからないのですが、風が強い日だったので、おそらくそれで倒れてきたんだと思います。
持ち主を待って少し話をしましたが、『決められた場所にきちんと止めていたのだから、自分に責任はないはず』と言われ、連絡先の交換も拒否されてしまいました。私としても、傷もさほど大きなものではないし、仕方がないかと早々に諦めてしまって。
警察にも念のため連絡しましたが、風は不可抗力なので事故の扱いにはならないと言われ、とくに動いてはくれませんでした。結局、車両保険を使うほどの額にもならなかったので、自腹で3万円ほど修理費を出して終わりです」(30代女性)
自動車と自転車が接触した場合であっても、それが駐車・駐輪中の出来事であり、双方に過失がないような状況では、どちらにも賠償責任が発生しないケースも考えられます。その場合、車の持ち主にとっては「台風で木の枝が飛んできた」などのケースと同様に、車両保険か自腹での修理をすることになるでしょう。
反対に、駐車あるいは駐輪の方法に問題があり、それが接触の原因となった場合には、過失のある側が賠償責任を負う可能性もあります。とはいえ、過失の有無や因果関係が不明瞭なことも多く、スムーズに賠償請求が行われるケースばかりではないのかもしれません。
お隣で外壁塗装、イヤな予感が的中して…

自然に由来するトラブルのほかにも、車が傷つくリスクはさまざまに存在しています。たとえば近所で大がかりな工事や作業をしている場合など、「もしかしたら……」とよからぬ想像をしてしまう人は少なくないかもしれません。
「隣家の外壁工事の際、塗料が飛散したらしくウチの車にも付着してしまいました。ボディ全体にガッツリ、というわけではないですが、ルーフやボンネットに斑点のような跡ができていて、すぐに隣に連絡を入れました。
幸い、業者さんの対応は丁寧で、その日のうちに謝罪に来ていただき、向こうの保険で修理代を負担すると言ってもらえました。コーティング施工車でしたが、再施工代も補償するとのことで、実質的なダメージはなかったですね。
ただ、お隣さんがとても気を遣う方で、その方から個人的に菓子折をいただいてしまって、それからも顔を合わせる度に謝られるので、かえって申し訳ない気持ちです」(40代女性)
外壁塗装など、施工時に近隣への被害を生じさせる可能性のある業者は、作業によって生じた第三者への賠償責任を補償する「請負業者賠償責任保険」に加入していることがあります。上のように塗料が車に付着してしまったケースのほか、建材が落下し車が損傷したケースなど、被害に遭った場合にはすぐに施工業者に連絡するとよいでしょう。
一方で、被害車両のコーティング分までを補償するかどうかは、施工時からの経年状況など、保険会社の裁量によって異なる部分もあり、すべてのケースに該当するとは言えません。
野良猫のしわざだけど…その野良猫を呼んでいるのは?

上に挙げたのはいずれも「一時的なアクシデント」ですが、エピソードのなかには「近隣住民のある習慣」によって愛車が傷つけられている、という話もありました。
「ペット禁止のアパートに住んでいるのですが、住民の方が野良猫に餌付けをしていて、朝と夕方になると駐車場に猫が寄ってきます。最初は1匹だったのが、いつの間にか家族が増えたようで、最近は4匹連れだって食べに来るんです。
文句を言ってトラブルになるのもイヤですし、そこまで困っているわけではないので、私を含め皆黙認している状態なのですが……洗車をした次の日に猫の足跡だらけになっていたり、覚えのない引っかき傷のようなものがついていたり、その猫がやったという証拠はありませんが、少しずつ疑心暗鬼になっていく気分です」(30代男性)
野良猫への餌付けは法的に禁じられているわけではありませんが、自治体によっては条例で餌付けのルールやマナーを定めていることがあります。餌付けが原因となり周辺の住民に被害が生じた場合には、損害賠償請求に発展するケースも見られます。
愛くるしい動物に餌をあげたくなるのは一般的な心情ですが、餌付けをするにも十分に周囲の状況を鑑み、マナーを守ったかたちで行うことが大切です。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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