渡辺剛 写真:Getty Images

 オランダ1部のフェイエノールトは、ベルギー1部ヘント所属の元FC東京(2019-2021)DF渡辺剛の獲得を目指していたが、移籍金や年齢を含む条件面が障壁となり交渉は打ち切られたようだ。オランダメディアは一斉にこの状況を5月13日に報道した。

 『1908.nl』によると、フェイエノールトが渡辺の獲得に向けて正式なオファーを提示したが、ヘントの要求額が高額だったため交渉が決裂したようだ。また『Voetbal International』は、フェイエノールトはこの交渉から撤退し、他の候補を探す方針に切り替えたと伝えている。

 大手『De Telegraaf』は、ヘントが2025年夏の移籍に協力する意向を渡辺側に伝えていたとも報じている。しかし、結果的にクラブは移籍金を下げることはしなかったため、渡辺自身もフェイエノールトへの移籍に前向きだったのかは疑問が残るところだ。

 さらに『FootballTransfers』は、フェイエノールトが交渉を打ち切った判断について「正しい対応だった」と評価し、渡辺の推定移籍価値(ETV)1,000万ユーロ(約16億4,434万円)を超えて支払うべきではないとした。

 一方で、5月1日に開催されたクラブ・ブルッヘ戦(1-4)には、フェイエノールトのライバルであるアヤックス・アムステルダムのスカウトも来場していたようだ。しかし、視察の対象が渡辺だったかは不明とされている。

 渡辺は2023年にベルギー1部コルトレイクからヘントへ移籍しており、その際の移籍金はわずか230万ユーロ(約3億7,963万円)だった。2024年12月から2025年5月の間に渡辺のETVは222.5%上昇し、現在の市場価値1,000万ユーロに達したとのことだ。

 昨2024年にはセリエAのボローニャが関心を示していたが、ヘントが求めた金額により移籍は実現しなかった。渡辺はヘントで2023年に4年契約を結んでおり、2027年まで契約が残っている。この契約状況も移籍金に影響していると推測されている。