さらに、上院ではペトロ氏が大統領職を継続するにはふさわしくないとして、職務停止を求める声も上がっている。

決定的な証言としては、大統領府の首席顧問だったアルマンド・ベネデッティ氏が「大統領はコカイン問題を抱えていた」と発言したことが挙げられる。この発言が正式に問題視されなかったのは、上院議長のイサン・ナメ氏が審議にかけることを拒否したためだとされている。

ペトロ政権を巡るさらなる疑惑

著名ジャーナリストのマリア・ヒメネス・ドゥラン氏は、情報筋からの証言として、ペトロ大統領が薬物依存により公の場から姿を消すことが増え、欠席期間も長くなっていると述べている。この問題が国際問題へと発展する可能性も指摘されている。

これらの批判に対し、ペトロ大統領は「私は中毒者ではない。せいぜいコーヒーの中毒者だ」と否定している。

しかし、さらに大統領を窮地に追いやっているのが、2023年に明らかとなった長男ニコラス・ペトロ氏による証言である。彼は、大統領選挙の資金の一部が麻薬組織から提供されたことを認め、自身がその資金の大半を着服していたことを告白した。

加えて、ペトロ大統領自身が過去に「コカインの合法化」に言及していたこともあり、麻薬組織との関係が深いとの疑念は払拭されていない。