イーロン・マスクが、またしても世界に警鐘を鳴らした。サウジアラビア・リヤドで開催された「Future Investment Initiative」にて、彼は2040年までに人間よりロボットの数が多くなる可能性があると発言し、聴衆を驚かせた。まるでSFのような未来図だが、マスクはそれを「現実として到来する未来」として語る。

 彼によれば、ロボット工学と自律型AIの進化により、世界各国が「主権を持つAI国家」を持つようになり、ヒューマノイド・ロボットがあらゆる場面で人間を代替するという。

労働の終焉? 経済にもたらされる巨大インパクト

 マスクの発言の中でも特に注目を集めたのが、経済への影響である。彼は「賃金も睡眠も不要な労働力を無限に生産できるなら、経済成長に限界はない」と述べ、ロボット大量生産の可能性を示唆した。

 24時間稼働し続ける知能搭載ロボットが産業界やサービス業に投入されれば、コストは大幅に削減され、生産性は飛躍的に高まる。だが同時に、人間の雇用や存在意義をどう確保するかという根本的な問いも浮かび上がる。