ただし問題となるのが、ルアーロッドとのリールシートの適合性である。中〜小型リールを想定した設計が多く、投げ専用リールの脚が大きすぎてセットできないことがある。
最近では軽量・コンパクトな投げ専用リールも増えており、ルアーロッドとのフィット性にも配慮されていると感じる。筆者が主に使用しているのはダイワの「キャスティズム25(ATD)」だ。
遠投タックル
遠投で狙う場合は、砂浜海岸や防波堤、河口部の護岸といったポイントが多くなる。こうした場所は水温の変動が大きいため、魚が寄りやすいのは沖目となる。
ちょっとしたカケアガリや変化のある場所を広く探るためにも、自分の体力と技量に合った、できるだけ軽量で遠投性の高い竿を選ぶのがよい。筆者はダイワの「スカイキャスター33号」を愛用している。

キスのポイント
チョイ投げでも遠投でも、目安となるのは冬季や低水温期にキスの実績があったポイント。
チョイ投げの場合は、風裏になる場所や水深のある波止など、水温が比較的安定している場所が狙い目だ。あるいは周辺より少しでも水温が高くなりそうなエリアを推理しながら攻めていくとよい。
一方、防波堤や砂浜海岸、河口部の護岸などオープンな釣り場では、ある程度の遠投が必要になる。
早場キスの面白さ
この時期は水温がまだ低く、寒暖差も大きいため、型を見るのも難しいことがある。
チョイ投げであっても、できるだけ沖目のポイントを狙い、キスの動きが鈍いことを踏まえたスローペースのリールさびきが有効だ。時折仕掛けを止めるようなゆっくりとした誘いが効果的である。
早期は良型が出ることも
数釣りは難しく、3点・4点掛けは少ない。仕掛け回収時にはリーリングスピードを一定に保ちつつ、手前のシモリに注意して丁寧に取り込みたい。チョイ投げの場合、仕掛け全体が軽量なため、前触れのアタリが手元によく伝わる。