多くのネコのお腹はたぷたぷとたるんで垂れ下がっています。

そんなネコのお腹を見て「太っているな」と思っている方も多いのではないでしょうか。

しかし実はそのたるみは多くのネコ科動物が持つ特徴で必ずしも肥満ではありません。

ネコのたるんだお腹の皮はかわいいだけじゃなく様々な役割を持っているのです。

この記事では、そんなネコのお腹のたるみ、いわゆる「ルーズスキン」の役割と肥満との見分け方についてご紹介します。

目次

  • ネコのお腹のたるみは脂肪ではなく「原始袋」
  • たるんだネコのお腹の大切な役割
  • ルーズスキン?肥満?健康なお腹の見分け方

ネコのお腹のたるみは脂肪ではなく「原始袋」

立派なルーズスキン
立派なルーズスキン / credit:フォトAC

多くのネコのお腹は大きく見えますが、実際に触ってみると中身がなく、皮膚だけたるんでいるようなパターンは少なくありません。

皮膚だけがたるんでいるため、日本ではこの部位を「ルーズスキン」と呼ぶことが多いのですが、実は和製英語です。

英語ではプライモーディアルポーチ(primordial pouch)と言い、直訳すると「原始袋」となります。

確かに、両サイドからたるんだ皮膚は中が空洞になっていて穴の空いていないカンガルーの袋のようですね。

トラやライオンにも存在

トラのお腹の皮もたるんでいる
トラのお腹の皮もたるんでいる / credit:Pixabay

「原始」という言葉がついているように、これはネコ科動物に元からあるものです。

トラやライオンをはじめ、スマートな体系のチーターやヒョウでも、よく見たらお腹がたるんでいます。

このようにあらゆるネコ科動物についているため、「原始袋」なのですね。

そしてこの「原始袋」は実はネコ科動物が生きていくために欠かせない役割を持っているのです。

たるんだネコのお腹の大切な役割

我が家のネコのルーズスキン
我が家のネコのルーズスキン / credit:いわさきはるか,ナゾロジー編集部

お腹のたるみが目立つ/目立たないの個体差はあるものの、ルーズスキンは大人のネコならほとんどが持っている特徴です。