彼女が記者会見に臨んだのは、停電発生から48時間後のことであった。それまでレッド・エレクトリカ社は沈黙を貫いた。当然ながら、彼女は同社の責任を否定し、辞任の意向も示していない。年俸54万6000ユーロ(約6550万円)を手放す意思はないと見られる。
サンチェス首相も、責任は発電会社側にあるとの立場を取り、各電力会社に当日の発電記録の詳細な報告を求めた。これに対し、電力会社側は強く反発している。というのも、発電量の調整はすべてレッド・エレクトリカ社の指示に基づいて行われていたためである。
野党は、今回の停電について独立した第三者機関による調査を政府に求めている。政府主導の調査では真実は明らかにされないという懸念があるからだ。
イギリスの金融街シティは、スペインが再生可能エネルギーへの過度な依存から脱却し、原子力発電の比率を高めない限り、外国からの投資は減少するとの見解を示している。