マルシーニョ 写真:Getty Images

 日本時間4月30日深夜開催のAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)準決勝アル・ナスル戦でプレーした川崎フロンターレ所属FWマルシーニョ。J1リーグ戦で長谷部茂利監督との握手を拒否したことで一時注目を浴びていたが、本人はACLE決勝戦を前に指揮官を称えている。

 ブラジルメディア『ge』で5月2日に掲載されたインタビュー記事によると、マルシーニョは「僕たちはまるで人生最大の試合であるかのようにピッチに立った。難しい試合であることは分かっていたが、各々がベストを尽くし、最後まで戦った」とアル・ナスル戦を回顧。「フロンターレが決勝に進出するなんて誰も想像していなかったよね。でも、うまくいっているんだ。今年は新しいスタッフが来て、とても優秀な監督(長谷部監督)が僕たちを助けてくれている。僕たちはこの大会で決勝に進むことを夢見てきたし、本当にチャンピオンになりたいと思っている」と、長谷部監督に言及するとともに、決勝戦への意気込みを語っている。

 来日5年目を迎えているマルシーニョだが、日本で成功を収めたのは、元チームメイトのレアンドロ・ダミアン(現役引退)やMFジョアン・シミッチ(現サントス)のおかげだと思っているようだ。同選手は母国メディアのインタビューで「僕は2021年、フロンターレにやって来たけど、ダミアンやシミッチといったブラジル人選手が僕のためにしてくれたことに感謝している。彼らのためにも、僕はまだ歴史を書き続けているよ」とコメントしている。

 マルシーニョは4月12日に行われた明治安田J1リーグ第10節の清水エスパルス戦で途中交代したが、その際にピッチサイドにあった物を蹴るなど、不満をあらわに。長谷部監督が右手を差し出したが右腕で振り払い、握手を拒否していた。

 この出来事を受けて、一部ではマルシーニョに処分が科される可能性を心配する声が上がっていたが、報道によると両者の関係は改善。同選手はACLE準々決勝のアル・サッド戦でゴールを奪っただけに、この関係改善が間接的にACLEでの躍進を後押ししている。