夫、沈黙。そして「ごめん」の一言

(画像=『FUNDO』より引用)
夫は封筒を開け、中身を見た瞬間に顔色を変えました。
「……なんで、これが?」
私:「それより、説明してもらえる?」
しばらく沈黙が続いたあと、夫はこう言いました。
「……ほんの出来心だった。昔の知り合いと再会して…少しだけ、会ってただけだ」
はい、出ました。“ ほんの ”と“ 少しだけ ”。
「ほんの少し」で、家計をごまかして、家族を裏切る人間を、私は夫と呼びたくない。
私は淡々と告げました。
「しばらく家計からは、完全に手を引いてもらうから。カードも管理も、全部私がやる」
夫は小さくうなずきました。
弁明の言葉すら、もう浮かばない様子でした。