中国のコウモリから新たなコロナウイルスが発見された。その名も「HKU5-CoV-2」。科学誌『Cell』に掲載された研究によると、このウイルスは人間の細胞に侵入する可能性があり、COVID-19を引き起こすSARS-CoV-2と似た特性を持つという。しかも、この研究にはあの武漢ウイルス研究所が関与している。

人間への感染はまだ確認されていない…が

 アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は「現時点では公衆衛生上の懸念はない」としながらも、監視を続けると発表している。確かに人間への感染は今のところ報告されていない。しかし、研究によれば、このウイルスは人間のACE2受容体に結合する能力を持ち、呼吸器や消化器の細胞にも感染できる可能性があるという。

「問題なし」とするCDCの発言は安心材料となるのか、それとも単なる「火消し」なのか? その答えが明らかになるのは、まだ少し先になりそうだ。