今年2月から体調を崩していたローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が4月21日、88歳で逝去した。バチカンの秘密書庫から発見された予言書「聖マラキの予言」によれば112番目の教皇であるフランシスコ教皇が最後の教皇であり、世界は2027年に終わるということだったが――。

■最後のローマ教皇は“ペテロ”なのか!?

 1595年にバチカンの秘密文書庫で発見されたとされる12世紀の「聖マラキの予言(Prophecy of the Popes)」は、第165代ローマ教皇ケレスティヌス2世(在位1143-1144)からの歴代の教皇の人物像がすべて記されており、この世の終末が2027年に訪れると解釈されている。

 最後の教皇である112番目の教皇はフランシスコだが、2027年を待たずして今回お亡くなりになられた。ということは次の113番目に就任する教皇が最後の教皇になるのだろうか。

 英タブロイド紙「Daily Mail」の記事によれば「聖マラキの予言」の新たな解釈で“ペテロ”が最後の教皇であることが示唆されている。

2027年“終末”へのカウントダウン始まる?フランシスコ教皇死去で「最後の教皇」降臨か? 聖マラキの予言
(画像=画像は「Daily Mail」より,『TOCANA』より 引用)

ローマ教皇ペテロに関する最後の記述によれば、最後の教皇は大混乱の時代に教会を統率し、ローマの崩壊と教皇制の終焉に至るという。

「神聖ローマ教会の最後の迫害の中で、ローマ人ペテロが君臨し、多くの苦難の中で自分の群れを養い、その後、七つの丘の都市は破壊され、恐ろしい裁判官が人々を裁く。終末」(「聖マラキの予言」より)

 今後バチカンは早急に次の教皇を選出するプロセスに入るわけだが、現在フランシスコ教皇の後継者候補が9人おり、そのうち9人が“ペテロ”と同じ語源の名前なのだ。

 その3人とは保守派の有力候補であるハンガリーの“ペーター”・エルデ枢機卿、教会の社会正義活動家の間で有名なガーナの“ペーター”・トルクソン枢機卿、そして最も経験豊富なバチカン高官の一人であるイタリアの“ピエトロ”・パロリン枢機卿である。

 カトリック教会の聖マラキ(1094頃-1148)が執筆したとされている「聖マラキの予言」だが、聖書学者たちは長年にわたってこれらの将来の教皇を取り巻くタイムラインと、教皇たちがカトリック教会をいつ率いることになるかに焦点を当ててきた。

 1585年に教皇シクストゥス5世は「標識の真ん中にある車軸」と言及しており、自身が“真ん中”の教皇であることを主張した。シクストゥス5世は初代教皇の442年後に教皇の座に就いたことから、世界の終わりは442年後の2027年に訪れることになると解釈されている。

2027年“終末”へのカウントダウン始まる?フランシスコ教皇死去で「最後の教皇」降臨か? 聖マラキの予言
(画像=Image by JEROME CLARYSSE from Pixabay,『TOCANA』より 引用)

予言によれば最後の教皇である“ペテロ”は大混乱の時代に教会を統率し、ローマの崩壊と教皇制の終焉に至ることが示されている。

 一部の学者は「聖マラキの予言」は16世紀の偽書であると主張しているが、1590年までの各教皇の人物像はきわめて具体的かつ非常に正確に記述されているといわれている。しかしそれ以降は表現がかなり曖昧になり、解釈の余地が大きく広がっていることは否めない。

 とはいえヨハネ・パウロ2世(1978-2005)やベネディクト16世(2005–2013)については偶然とは思えない言及もあり、予言の正確性を確信している学者もいる。

 はたして間もなく最後の教皇である“ペテロ”が就任し、この世は終末へ向けた乱世へと突入してしまうのか。ひとまずは今後のバチカンの動向に注目していきたい。

文=仲田しんじ

提供元・TOCANA

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