戦争の姿が変わりつつあります。
空では自律型ドローンが敵味方を識別し、ボタン一つで標的を破壊する。
陸上ではロボット兵器が索敵・攻撃を自律的にこなし、人間の判断はますます後ろに下がっています。
そして今、新たに「海」がその無人戦争の舞台として本格的に参入しようとしています。
アメリカのスタートアップ企業Andurilが発表した自律型無人潜水機「Copperhead(カッパーヘッド)」は、戦争のあり方に再び深い問いを投げかけています。
目次
- ドローンで溢れる戦場――空と地上に続き、海までも
- 魚雷を積んだ自律型無人潜水機「Copperhead-M」──深海のハンターが変える戦争とは
ドローンで溢れる戦場――空と地上に続き、海までも
現在、世界各地の紛争や軍事演習では、自律型の無人兵器が急速に拡大しています。
たとえば、空ではAI搭載の無人戦闘機が目標を自律判断し、地上では歩兵ロボットが監視や爆発物処理、さらには攻撃任務にまで対応しています。
こうした兵器は、機械同士が戦う「人なき戦争」へと私たちを導いています。
【変わりゆく戦争】ドローン攻撃は軍事装備と人員への損害の80%を占める
そして今回、海の戦場に現れたのが「Copperhead」です。
Anduril社が開発したこの自律型無人潜水機(AUV)には、2種類のモデルがあります。

一つは非兵器型の「Copperhead」で、これは主に偵察や環境調査、通信中継などに用いられる海中ドローンです。
そしてもう一つが「Copperhead-M」──弾頭を搭載し、自律的に敵を探索・追跡・破壊する兵器型です。
これらはいずれもモジュール式で、Anduril社が開発した大型AUV(無人潜水機)「Dive-XL」などに搭載され、群れのように海中を進むスウォーム戦術にも対応しています。