この記事のポイント
・米スタンフォード大学の人間中心AI研究所はAI動向を調査したレポート「2025 AI Index Report」を公表。
・事実性評価の欠如によるハルシネーションリスクが指摘されている。
・日本語を含むグローバルなAI性能動向の把握、サービス業におけるAI導入事例と効果なども記述。
米スタンフォード大学の人間中心AI研究所は7日、AI動向を調査したレポート「2025 AI Index Report」を公表した。同レポートは政府や産業界の協力の下で同研究所が毎年、調査・発表するもの。AI開発の最新動向や将来、ビジネスのヒントになる要素なども満載だが、全体で456ページにおよぶため、すべてを精読するには労力と時間を要する。そこで、専門家に要点を解説してもらう。
RAG(検索拡張生成:大規模な言語モデルの出力を最適化するプロセス)の導入を検討中で、リスクや精度評価などについてさまざまな懸念も持つ日本企業にとって、同レポートのどの部分に注目すべきかという観点で、AI開発・研究者でメタデータ社長の野村直之氏に解説してもらった。
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ノーコードRAG製品のPoC実績があるユーザ向けを想定
特に以下の3点に関心を持ち、かつノーコードRAG製品のPoC(概念検証:試作開発に入る前段階の検証プロセス)実績があるユーザ向けを想定し、同レポートのポイントをピックアップしたいと思います。
・組織内ドキュメント検索を中心としたナレッジマネジメント
・事実性の誤り、セキュリティ(組織内の部署ごとの知識アクセス権管理など)
・サービス業全般への恩恵