■「敷地にだって入りません」秩序を守り暮らす人々
さらに、この村では窃盗がないだけではない。住民たちは互いの家を行き来する際も、招かれない限り庭にすら踏み込まない。用事があれば家の門の前から声をかけ、家主の応答がない時はその場を去るのだ。互いの領域を尊重する姿勢が表れている。
この村で祭司を務めるヴァクラヴ・マセク氏は地元紙の取材に対して「私はガレージの中にさまざまな物を保管していますが、ガレージのドアは開けたままにしていることが多いです。しかし13年間務める中で、私のガレージだけではなくこの村の中で物が盗まれたことは一度もありません。エイベンタール村はチェコ民族の村の中で最も文明的な場所です」と語る。
また村長のビクター・ドスコイル氏は「私たちは何か必要な物がある時は盗むのではなく、他人に使っても良いか尋ねるよう教えられてきました。これまで悪事を働く人がいないのは喜ばしいことです」とフランスメディアの取材に応えている。
インドでは住居にドアを作らずにカーテンのみを使う村があったり、日本でも財布を落としたら交番にそのまま届けられていた話が多いように、エイベンタール村の人々と同じ心を持つ人が世界には多く存在しているはずだ。こういった暮らしが当たり前である世の中になるよう希望を胸に抱きつつ、家の脇に置いておいたホースが盗まれたことに腹を立てるのだった……。
提供元・TOCANA
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