上田綺世 写真:Getty Images

 4月12日、オランダ1部エールディヴィジ第29節で、フェイエノールトはフォルトゥナ・シッタートと対戦し、2-0で勝利した。​フェイエノールトに所属する日本代表FW上田綺世は先発で出場。しかし、ゴールは決めることができず、チームは勝利したものの目立った活躍をすることができなかった。​

 試合後、オランダ『ESPN』の番組内で解説者のマリオ・ベーン氏は、「彼(上田)はほとんど目立たなかった。触れたボールも少なかったし、よくピッチに倒れていた。相手のセンターバックや中盤の選手たちから何度も当たりを受けていた」とコメント。また、「前半には2度いい場面があった。反転してのシュートと、ヘディングのチャンスだ。それ以外はあまり見せ場がなかった」と述べた。

 さらに、「正直に言えば、現在のフェイエノールトでストライカーとしてプレーするのは簡単じゃない。特にサイドの選手たちが調子を落としていると、なおさらだ。前半は彼にとって非常に難しい展開だったよ。少ないチャンスの中でも、もらったボールでは何かしようとしていた」と上田を擁護した。​

 同じく同番組の解説者マルシアーノ・フィンク氏は、上田に対して「前半にこんな場面があった。上田がボールを奪い、それをFWアニス ・ハジ・ムーサに預けた。そして上田はすかさず裏へのボールを要求したが、ハジ・ムーサは意味不明なシュートを放ってしまった。あれは本来、上田に出すべきだった」と指摘。

 また、「これはハジ・ムーサの利己的なプレースタイルのせいかもしれないし、上田自身が“自分はゴールに向かえるんだ”という確信をもっと強く伝えるべきだったのかもしれない。上田は、もう少し自信と強気な姿勢が必要だね」と述べ、上田自身にも改善の余地があるとした。​

 上田の不調の原因は彼自身の問題だけでなく、チームメイトとの連携やサポートの不足にも起因している可能性があると言えるだろう。​今後、ゴールを量産するには、チーム内での連携強化や上田自身の積極的な姿勢が求められるのは間違いなさそうだ。