山根陸 写真:Getty Images

 今2025年7月、プレミアリーグのリバプールは日本でのプレシーズンツアーの一環としてJ1の横浜F・マリノスとの対戦を予定。この試合が「次の日本人選手獲得」への布石となる可能性を秘めているとリバプール専門サイト『Anfield Watch』が伝えており、特に注目されているのが横浜FMに所属する21歳のMF山根陸だ。 

 リバプールでは、日本人選手の存在感が近年に高まりつつある。2020年にFW南野拓実(モナコ)がクラブ史上初の日本人選手として加入してから3年で、2023年にMF遠藤航も在籍するに至った。両選手は出場機会に恵まれない中でも常に模範的な姿勢を貫き、サポーターからの厚い支持を得てきた。

 山根はFW三笘薫(ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン)の後に続く”次なる原石”として期待を集めている選手であり、Jリーグのみならずアジアの舞台でも高いパフォーマンスを示してきたことが紹介されている。

 小柄ながら守備的MFとして前目のポジションもこなせる山根は、2023年夏に国立競技場で行われた明治安田Jリーグワールドチャレンジのマンチェスター・シティ戦(3-5)でも冷静なビルドアップを披露し印象に残った。

 プレースタイルは元スペイン代表MFチアゴ・アルカンタラ(2024年引退)に似ているとされ、ボールロストの少なさと試合のテンポをコントロールする能力が光る。過去1年間のJ1リーグにおいて、MFの中ではパス成功率92.26%と最高値を記録。ファイナルサードへのパスも1試合平均7.3本と積極的でありながら、その精度は88.28%という驚異的な数字を誇っている。

 守備面でも優秀で、U21のMFの中で守備的デュエル勝率は65.5%、ポゼッション調整後のインターセプト数でもリーグトップ10(90分あたり6.62回)に入る実績がある。