とりわけ“一刻でも早い効果”を求めるケースでは、短い吸入で脳の深層回路を瞬時に再起動させられる可能性がある点は非常に魅力的です。
今後は、笑気ガスの作用機序をより深く解明するとともに、安全に使える投与プロトコルや患者ごとの適切な用量設定などを進めることで、うつ病治療の新時代が切り拓かれていくかもしれません。
全ての画像を見る
元論文
Nitrous oxide activates layer 5 prefrontal neurons via SK2 channel inhibition for antidepressant effect
https://doi.org/10.1038/s41467-025-57951-y
ライター
川勝康弘: ナゾロジー副編集長。 大学で研究生活を送ること10年と少し。 小説家としての活動履歴あり。 専門は生物学ですが、量子力学・社会学・医学・薬学なども担当します。 日々の記事作成は可能な限り、一次資料たる論文を元にするよう心がけています。 夢は最新科学をまとめて小学生用に本にすること。
編集者
ナゾロジー 編集部