ドローンといえば、プロペラを4つ搭載した「クアッドコプター」が常識とされてきました。
しかし2025年、そんな“常識”を真っ向から覆す新たな存在が現れました。
それが、ZeroZero Robotics社によって開発されたV字型バイコプター『Falcon Mini』です。
この機体は、なんとプロペラを2つしか持たず、それをV字に配置するという奇抜な設計を採用しています。
それでいて、空中で安定飛行し、滑らかな4K撮影までこなしてしまうのです。
2025年3月、クラウドファンディングサイト「Indiegogo」で発表されるやいなや瞬く間に目標金額を超え、世界中のドローンファンや映像制作者たちを驚かせました。
目次
- 常識を覆すプロペラ2本のバイコプター
- 驚くほどの安定感と美しい映像撮影
常識を覆すプロペラ2本のバイコプター
従来のクアッドコプターは、ドローン界の「完成された姿」と言われてきました。
それもそのはずで、4つのプロペラによる対称設計は抜群の安定性をもたらし、ホバリングや前後左右の移動を高精度で実現できるからです。
一方で、欠点も存在していました。
プロペラが多いために構造が複雑で、故障のリスクも高くなります。
また、サイズが大きくなることで、持ち運びや収納に不便さが伴います。
さらに、動作音が大きいため、静かな撮影環境には不向きでした。

これらの課題に挑んだのが、ZeroZero Robotics社です。
同社はこれまでにも、プロペラを機体内に格納した「Hover Camera」シリーズで注目を集めてきたスタートアップです。
今回の『Falcon Mini』では、2つのプロペラをV字に配置し、AI制御と可変チルト機構を融合することで、従来の4ローターと同等、あるいはそれ以上の飛行制御を可能にしました。