駅を少し離れた踏切から眺めます。こんもりとした桜の森。浦ノ崎駅はその森の中にあるのですが、満開の桜の中に埋もれて見えなくなっています。ちょうど上り列車がやってきました。桜の森の中から列車が飛び出していきます。
道路側から駅を眺め見ます。満開の桜のもとに人々が集います。桜の花は人々を呼び寄せ、その心を明るくさせる不思議な力があります。
ホームの上に集まり満開の桜をカメラに収める方たちが大勢います。列車が来ることはしばらくないのですがそれでもこの賑わいです。
わたしもホームに戻り、その人波に混じります。みなさんなぜか伊万里方面を眺めていますが、次の列車は反対方向からやってきます。あちらの方が桜の見栄えがいいからなのかもしれません。
みなさんが伊万里方面を眺めているうちに、反対方向から列車がやってきました。もうすごい数の人たちがつぎつぎに桜の中を走る列車の写真をカメラに収めています。なんか今日で松浦鉄道がなくなってしまう日なのかと錯覚してしまうようなカメラマンの数です。
桜の駅として全国的にも名を知られるようになった浦ノ崎駅。その知名度に恥じない桜の森の美しさで人々の心をわしづかみにしていました。
かなり人が多くにぎやかでしたが、もし静かに桜を楽しみたいということでしたら、2駅ほど伊万里駅よりの久原駅の方が桜の本数は少ないですがカメラマンはほとんどおらずゆったりした気分で桜を眺めることができます。ローカル線の旅を楽しみつつ、桜の駅の美しさを堪能してもらいたいと思います。
編集部より:この記事はトラベルライターのミヤコカエデ氏のnote 2025年4月1日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はミヤコカエデ氏のnoteをご覧ください。