米国エネルギー長官に就任したクリス・ライトが、Powering Africa(アフリカにエネルギーを)と題した会議で講演をした。全文(英語)が米国マリ大使館ホームページに掲載されている。

クリス・ライトエネルギー長官(米国マリ大使館HPより)

アフリカの開発のためには、天然ガスも、石炭も、あらゆるエネルギーを活用すべきだ、というものだ。一部、邦訳しよう:

ワシントンでは、ここ数年、より多くのエネルギーを生産するのではなく、より生産を少なくしようとするエネルギー政策を採ってきた。 再生可能エネルギー以外のあらゆるエネルギーを禁止または規制しようとする、包括的ではなく、排他的なエネルギー政策が採られた。

排他的なエネルギー政策は、アフリカ大陸を含む、世界中の何十億という人々から、生活を支えるエネルギーとエネルギー利用技術を遠ざけてきた。

トランプ大統領のリーダーシップのおかげで、排他的なエネルギー政策は終わり、包括的なエネルギー政策になった。乏しさではなく、豊かさの日々がはじまった。それは人々を最優先する日々だ。

具体的にはどういうことか? 米国の過去の数十年を振り返ってみよう。石炭は環境にやさしくないからといって、禁止したのか? そうではない。最もクリーンな化石燃料である天然ガスへの依存度が高まるなかでも、人々の創意工夫によって石炭はよりクリーンなエネルギーになり続けた。天然ガスが枯渇し始めたとき、われわれは配給をはじめたのか? そうではなく、シェール技術によって生産量を増やした。私はよく知っている。その革命の最前線にいたからだ。私はシェールビジネスを30年前に始めた。

「ネット・ゼロ(=CO2ゼロのこと)は邪悪な目標だ」と述べて環境運動家からは批判を浴びたクリス・ライト長官であるが、この講演でも言っていることは一貫している。化石燃料を使って経済開発を進めることこそ、正義だというものだ。