自動車のナンバープレートに刻まれる「地名」には、さまざまなイメージがついてまわります。神戸や湘南、品川や横浜など「憧れの対象」とされる地名のほか、「あのナンバーは運転が荒い」など、ネガティブなイメージと結びついているケースもあるようです。
今回はドライバーの方々から、「ナンバーの地名でモヤッとした経験」について話を聞きました。
都会のナンバーは帰省時に面倒?

品川ナンバーをはじめ、都会の地名は「ブランド力が強い」と見なされるケースも多く、乗っていて優越感を抱く人もいるでしょう。
しかし一方で、そうしたイメージが思わぬ「モヤモヤ」を生むこともあるようで……。
「もともと栃木県の出身なんですけど、大学から上京して、西武新宿線の上井草という駅でアパートを借りました。住所的には杉並区ですけど、家賃相場は23区内でもかなり安いんですよね。
そのまま都内で就職して、通勤的にも不便ではなかったので、上井草に住みつづけて。社会人4年目で車を買ったんです。
それがちょうど、杉並ナンバーが交付されるようになって間もない頃で、私の車も杉並ナンバーに。正直、上井草はほとんど練馬区みたいなものなので、ちょっと得した気分でしたね。
ただ都内のナンバーがついた車だと、帰省のときに浮いちゃう面もあって。地元の同級生に『色気づいてんなぁ』なんていわれたり、両親がご近所さんから『あの車、どこの人の?』みたいなことを聞かれたり。
今は結婚して、所沢ナンバーの車に乗っているのですが、帰省時のそういう絡みもめっきりなくなりました」(30代男性)
都会のナンバーをつけていたとしても、オーナーの「人となり」まで変わるわけではありません。しかし地名から抱く印象を、オーナーに投影してしまう例は少なくないようです。
「神戸ナンバー」のエリアに入っているけど…

ナンバーの地名は基本的に、その車両の本拠地を管轄する運輸支局や自動車検査登録事務所によって区分されています。複数のエリアが1つのナンバー地名にまとめられるため、「あの地域もこのナンバーなの?」と驚くケースもあるでしょう。
「ずっと兵庫県の尼崎市に住んでいます。ナンバーは神戸になるので、他県に行ったときなんかはちょっと優越感がありますね。都内で品川ナンバーだらけの場所に行っても、そんなにビビらずに済むというか。
キャンプや釣りが趣味で、他県に行ったときに『神戸からなんですね』と声をかけられ、愛着があるわけでもないのに神戸人のフリをしたり。
尼崎に思い入れはありますけど、テレビなんかの影響で『ヤンチャな下町』みたいなイメージをもたれることもありますし、まぁいちいち訂正するのも面倒ですしね。
一度『いやいや、神戸ナンバーでも尼崎の方で』と訂正したこともあるのですが、『あぁ、尼崎なん(笑)』みたいなリアクションをされたことがあり、それでイヤな気分になるのも損じゃないですか」(40代男性)
たしかに「地名に対する世間のイメージ」と、「実際に自分が住んでいるエリアの環境」とにギャップがあると、ナンバーをめぐって複雑な感情が生まれることも考えられます。
おそらく、ここで神戸出身であることを訂正しないのは、海外で出身地を聞かれて「東京」と答えるのと同じように、コミュニケーションの流れを妨げないための配慮なのでしょう。
このナンバー、そんなダサい?

地名に対する思い入れは人によってさまざまであり、同じナンバーの地名に対して「まったく違う印象」を抱いているケースもあるでしょう。そうした印象の違いが、ちょっとしたモヤモヤにつながることもあるようです。
「高校時代からの友達2人と食事中、片方の友達(A)が最近家を建てて引っ越した話になったんです。色々手続きが面倒ってところから、車のナンバーも変えなきゃって話になって。
もともと3人とも多摩ナンバーのエリア出身なんですけど、Aは八王子ナンバーの土地に引っ越し、Bは数年前に結婚して湘南ナンバーのエリアに住んでいました。なので、多摩ナンバーは私だけ。
それはAもBも知っているはずなのですが、Bはあっけらかんと『多摩ナンバーじゃなくなってよかったね』と。あまりに悪気なくいうので、『え、多摩ってそんなイメージ悪かったの?』と驚いてしまって。
Aは私を援護して『八王子も多摩も変わらなくない?』というのですが、Bは『なんか響きがアレじゃん、タマって』と、ナチュラルに見下してくるんですよね。
でも正直、Bのエリアも湘南ナンバーとはいえ海沿いのエリアではないですし、多摩地域をバカにできるような場所でもないと思うんですけど。まぁ、字面のイメージを重視する人もいるんだなと学びましたね」(30代女性)
このように、地名の印象は「実際にその地域がどんなところか」だけではなく、字面や音の響きなどによっても変わってくるようです。「なんとなく語感がいい」という理由で、よいイメージをもたれている地名も少なくないでしょう。
いずれにせよ、ナンバープレートの地名は使用の本拠地を示すものに過ぎず、オーナーの気質や社会的立場を示すものではありません。自分のナンバーが何であれ、また他人のナンバーがどうであれ、あまり気にせずにいるのが精神衛生的にもよいのかもしれませんね。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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