旧約聖書に登場し、大洪水の際に神の命を受けてノアが建造したとされる巨大な船、「ノアの方舟」。その存在は長らく伝説とされてきたが、最近になって科学者チームが「方舟を発見した可能性がある」と発表し、世界に衝撃が走っている。しかし、驚くべきことに、アメリカの中央情報局(CIA)が機密解除した文書によると、彼らは50年以上も前からその場所を知っていた可能性があるというのだ。

 このほど科学者チームが「ノアの方舟」の可能性があるとしたのは、トルコ東部、アララト山の南方約30kmにある「ドゥルピナール地層」と呼ばれる巨大な舟形の地形だ。彼らはこの場所の土壌サンプルを分析し、粘土質の物質や海洋堆積物、さらには古代の海洋生物の痕跡を発見。年代測定の結果、これらのサンプルは約3500年から5000年前のものであり、聖書に記された大洪水の時期と一致すると主張している。さらに、周辺地域での人類活動の痕跡も見られるという。

CIAの秘密作戦:アララト山に向けられた偵察衛星

 この最新の研究発表に呼応するように、注目を集めているのが2002年に機密解除されたCIAの文書「ノアの方舟に関する報告書(Report Re: Noah’s Ark)」である。このわずか4ページの文書には、CIAが1974年から1982年にかけて伝説の真偽を確かめるべく、ノアの方舟の探索を秘密裏に行っていたことが記されている。

CIAが「ノアの方舟」を極秘調査していた!“伝説の船”を巡る新証拠と50年の沈黙
(画像=画像は「Daily Mail Online」より、『TOCANA』より 引用)

 調査のきっかけは、1974年に当時のCIA長官ウィリアム・コルビーが、米空軍高官ウォルター・ブラウンからの要請を受けて、「アララト山に方舟が存在する証拠があるか」を調査するよう指示したことだった(空軍がなぜ方舟に関心を持ったのか、その理由は文書には記されていない)。この指示を受け、CIAは偵察機U-2を派遣してアララト山上空の写真を撮影し、さらに偵察衛星を同地域上空に移動させ、氷河システムなどを詳細に調査したという。

 驚くべきことに、この最初の調査依頼の後も、連邦議会議員、元宇宙飛行士、情報機関のスタッフなど、政府関係者から少なくとも10回にわたり、アララト山とノアの方舟に関する情報提供の要請がCIAに寄せられていた。しかしCIAは、これらの問い合わせに対し、一貫して「方舟が存在する証拠は見つからなかった」と回答。さらに、調査で得られた衛星写真などについては機密扱いとし、情報公開請求も拒否し続けていたことが、1994年のメモからも明らかになっている。