
横浜FC所属FW鈴木武蔵の古巣であるKベールスホットVAは、3月30日にベルギー1部残留プレーオフのシント=トロイデンVV(STVV)戦を控える中、日本人投資家グループによる買収の可能性が報じられている。そのベールスホットの指揮官が、クラブ会長との関係について否定的なコメントを残した。
ベルギー紙『sporza』が3月28日に伝えたところによると、ディルク・カイト監督はSTVV戦前の記者会見で、「(現クラブ会長とは)ほとんど会っていない」と現状を明かした上で、クラブが抱える問題についてこう語ったという。
「STVV戦前に一度だけ会長と会ったが、本当に短い時間だった。最近、我々とほとんど会長と連絡を取っていないし、それが事実だと正直に認めたい。会長がクラブ経営に熱心でないとは言いたくない。よくアントワープに来ているからだ。ただ、会長は後日話し合いをするつもりだと言ったが、残念ながら様々な事情が絡み、まだ実現していない」
ベールスホットの現状については、ベルギーメディア『Het Nieuwsblad』が24日、日本人投資家グループによる買収の可能性を報道。同クラブは現在、サウジアラビアの『ユナイテッド・ワールド』が保有しているが、2200万ユーロ(約35億8,000万円)の負債を抱えているとのこと。日本人投資家グループが買収するとなれば、この負債全額を引き受けることになるという。
ベルギー国内クラブでは、STVVが立石敬之CEO(最高経営責任者)ら日本人幹部によって経営されており、MF遠藤航(リバプール)やDF冨安健洋(アーセナル)など日本代表選手を輩出。現在もGK小久保玲央ブライアン、日本代表DF谷口彰悟らを擁している。2部降格の危機に直面しているベールスホットが、第2のSTVVになり、日本人選手の獲得に乗り出すのか、現地メディアから注目を浴びている。