イラン代表 FWメフディ・タレミ 写真:Getty Images

 2026FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選で、イラン代表は3月25日にウズベキスタン代表と2-2で引き分けてグループAの上位2位以内を確定させ、4大会連続のW杯出場を決めた。しかし、外交関係の影響により、本大会への参加が制限される可能性が浮上している。

 『ロイター』が報じたところによると、イランを含む41か国の市民に対して、北中米W杯開催国の1つであるアメリカへの渡航が部分的または全面的に禁止される可能性がある。アメリカのドナルド・トランプ大統領がビザの全面停止を決定すれば、イラン代表関係者や応援に訪れる自国民にも影響が及ぶと言われている。現時点では選手やスタッフに対する制限が適用されるかどうかは明らかになっていない。

 ただし、本大会でイランがグループAに組み込まれた場合は、準々決勝までアメリカでの試合を回避できる。グループステージの3試合はすべてメキシコで行われる予定。グループAを首位通過した場合、準々決勝まではメキシコでの戦いが続き、その後にマイアミでの試合に進むことになる。

 一方、トランプ政権はW杯の共催国であるカナダおよびメキシコとの間でも貿易摩擦を抱えており、就任以来、両国からの輸入品に対する関税措置を実施。FIFA(国際サッカー連盟)および開催国の運営当局にとっては、外交的緊張が大会運営に影響を及ぼす懸念となっている。

 2026年の北中米W杯は6月11日に開幕し、決勝は7月17日に予定されている。