エジプト・ギザのピラミッド地下に、驚異的な規模の「地下都市」が存在する――そんな衝撃的な主張が、イタリアの研究チームから発表された。先日TOCANAでもこの話題を取り上げたが、今回はその内容をもう少し詳しく紹介していきたい。
研究チームによると、この謎の構造体はクフ王の息子カフラー王のピラミッドの地下約1200メートルに広がり、その起源は今から約3万8000年前にまで遡るという。これは現在知られている最古の都市構造よりもはるかに古く、ピラミッドそのものの建設時期(約4500年前)を大きく超えている。
研究チームは衛星から発信した特殊なレーダー波を使い、地中深くの構造を可視化するという最新技術を用いた。結果、直径10メートル超の垂直の井戸が8本、地下650メートル以上にわたり掘られている様子や、それらに沿って螺旋状の階段が存在する様子が明らかになったという。
井戸の底には一辺約80メートルの巨大な空間が存在し、さらにそこから4本の縦穴が下方に伸びているという。さらには、地下の水路網らしきものも確認されており、「地下世界」の存在を示唆する結果となっている。

「神々の都市」は存在したのか?
研究者たちはこの「地下都市」が、古代エジプト以前に存在した“失われた超古代文明”によって築かれた可能性を示唆している。その根拠の一つが、「死者の書」第149章に記された「14の神の住居」の記述だ。研究者はこれを地下構造物の存在を記した記録だと解釈している。
さらにエジプト神話における“神々”や“半神”たちの統治を記録したとされる「トゥリヌ王表」にも注目。彼らは、これらの神々が実在した人間の王だった可能性があると主張している。
そして、こうした文明は巨大隕石の衝突による壊滅的な天変地異で滅びた――。これは氷床コアや海底堆積物の分析から、一部の科学者たちが唱えてきた「古代カタストロフ説」と一致する。