すると、簡単バージョンでは感情の違いによってスコアに差が出なかったものの、難しいバージョンではやはり怒りを感じていた学生の方がスコアが良くなっていたのです。

以上の結果から、目標達成における「怒り」の効果は、単純なタスクにおいては成功率との関連性は低いものの、難度の高いタスクにおいてはパフォーマンスを向上させ、成功率を高める可能性があると結論されました。
研究主任のヘザー・レンチ(Heather Lench)氏はこう話します。
「一般に人々は、ポジティブな感情の方が私生活や仕事に役立つと考え、ネガティブな感情は不適切で望ましくないものとみなす傾向があります。
しかし私たちの研究は、状況に応じてネガティブな感情(=怒り)を使用することで、より大きな成功をもたらすことを示すものです」
確かに私たちが家でゲームをしていても、難易度が上がるほど、怒りと共に執念深さが湧き上がって「何がなんでもクリアしてやる!」という気持ちになります。
怒りがヒーローに新たな力を目覚めさせるように、負の感情も使い方次第で私たちのパフォーマンスを上げてくれるのに役立つかもしれません。
これはゲームに限らず、仕事においても困難なタスクをこなす場合に役立つ可能性があります。
難しい作業には怒りを持って挑むと良いのかもしれません。
※この研究はあくまで困難なタスクへの対処について述べています。対戦など相手がいるゲームでは冷静な方が有利な可能性があるので注意しましょう。
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参考文献
Anger can lead to better results when tackling tricky tasks – study
https://www.theguardian.com/science/2023/oct/30/anger-can-lead-to-better-results-when-tackling-tricky-tasks-study