しかし「外需」についても、共産党政府の補助金による鉄鋼、自動車等の過剰生産や「安売りダンピング」については欧米諸国の反発は強い。トランプ政権の「関税政策」も貿易依存度が大きい中国にとって大きな打撃になる。

経済低迷の中国に「台湾侵攻」の余力はない

このような経済の低迷が今後も長期継続すれば、中国には経済的にも「台湾侵攻」の余力はなくなる。経済の低迷は軍事力の拡大にとっても大きな負担となり当然影響するからである。

中国経済の低迷は構造的であるから、中国についても、かつて米国との軍拡競争に経済的に敗北し崩壊したソ連の二の舞になる可能性は否定できない。

「台湾侵攻」は中国共産党政権にとって莫大な人的物的負担を強いる極めて危険な賭けである。「台湾侵攻」の有無は中国経済の動向がカギを握っているのである。