自動車専門誌「ル・ボラン」が、東京・二子玉川にあるライズ(rise)にて、3/15日(土)- 16日(日)に開催する入場無料のオープンイベント「EV:LIFE FUTAKO TAMAGAWA 2025」では、以前の記事でお伝えした通り今回新たな試みとして「EVアワード」を実施します。

これは、現在日本国内で購入可能なEV(BEV=完全な電気自動車。ハイブリッド車は含まない)の中から、編集部が独自の基準で選んだベストな1台を決めようというもの。今回は現在日本国内で購入可能なEVから、ル・ボラン編集部内で8台のノミネート車を選出させていただきました。
その中で編集部の京谷が選んだのはテスラ・モデル3。その選考理由と、モータージャーナリストの石井昌道さんによるススメポイントについても紹介します。

初めて試乗した電気自動車はテスラ・ロードスターでした。ロータス・エリーゼをベースとしていたため“とにかく加速がすごい”のは別として、あまり違和感はありませんでした。その後、登場するEVもエンジン車と内外装は特に変わらないモデルが多い中、初めて目にしたテスラ・モデルXは、コンセプトカーがそのまま登場したかのような新しい時代を予感させる1台でした。

今では当たり前になってきた大型のタッチパネルを採用したインターフェイスなど、スイッチがほぼ見当たらない未来的なインテリアを持つテスラはまさに電気自動車のパイオニア的存在。そんなテスラの中で私が推すのは、コンパクトな使い勝手の良いサイズのモデル3です。そして新しいモデル3は、もはやシフトノブやウインカーすらありません。それがアナログ人間の私に妙に刺さりました。インテリアは車内を包み込むようなスタイルと、光を取り込む全面ガラスルーフなど、すべてが異次元な雰囲気なのですが居心地がよいのです。






もちろん、走る、曲がる、止まる、といった基本性能に何の不安もありません。さらにパフォーマンスグレードの一充電走行可能距離は723km! さらにスーパーチャージャーなら、15分の充電で最大282km分を充電できるなんて、凄すぎます。アナログ人間の私には、このくらい割り切ってデジタル化してくれたら、潔くデジタルに没入するのではないかと(笑)。





次世代ドライブユニットの採用により、わずか3.1秒で時速100kmへ到達。街乗りからスポーツ走行まで、爽快な走りが楽しめる。空力性能を最大化する高い効率を追求したエクステリアデザインを纏い、空気抵抗係数はわずか0.22。テスラのスーパーチャージャーを使えば、約15分で最大282kmの充電が可能という。

空力性能を最大化する高い効率を追求したエクステリアデザインを採用し、空気抵抗係数はわずか0.22。スーパーチャージャーによる充電は、最大15分で282kmを充電可能という。


石井昌道氏の「テスラ・モデル3」おススメポイント

ガジェット的な魅力や将来の自動運転に向けた先進的な運転支援システム、あるいはBEVらしい圧倒的な加速などが注目されるテスラだが、じつはダイナミクス性能(走る・曲がる・止まる)、つまりクルマとしての基本がじつにハイレベルにできている。ル・ボランに掲載されたDST(ダイナミック・セーフティ・テスト)でも証明済みだが、高速道路を走行中に突然障害物を避ける必要に迫られたときに、アクセル、ブレーキ、ステアリングを操作すればドライバーの思った通りに動いてくれる。横滑り防止装置なども優秀だからスムーズかつ素早く、しかも安心してドライビングできるのだ。クルマ好きにも一度は試してみてもらいたい。
Specification テスラ・モデル3 パフォーマンス
■車両本体価格(税込)=¥7,259,000
■全長/全幅/全高=4725/1850/1430mm
■ホイールベース=2875mm
■車両重量=1850kg
■モーター最高出力=460ps(338kW)
■モーター最大トルク=723Nm(73.7kg-m)
■一充電航続可能距離(WLTC)=610km
■サスペンション形式=前:ダブルウイッシュボーン 後:マルチリンク
■タイヤ(ホイール)前/後:235/40R20/265/35/R20
文・京谷則子/提供元・CARSMEET WEB
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