国立社会保障・人口問題研究所の「人口統計資料集(2023)改訂版」によると、40代男性の初婚率は5.59%と低い。これは「40代で初めて結婚する人の割合」であり、再婚者や50代以降に結婚する人は含まれないが、それでも40代で結婚することは非常に狭き門であると言える。
さらにこの狭き門の5%に入って結婚できても、出産可能かどうかはまったく別問題である。どれだけ本人が希望しても、体外受精などをしても生物学的な限界値は高く立ちはだかる。
高学歴、高収入より若さが大事
先日、50代の経営者の社長がYouTube動画で「自分は私大最難関出身で年収も2000万円以上あるのでいずれは結婚できるはずだ」という趣旨のことを言っていた。
だが現実的にこれもズレた認識に感じる。高学歴や高収入は「結婚適齢期の年齢」で始めて価値が出るものである。リクルートの「ゼクシィ縁結び」による調査(2022年)によると、婚活市場では男女ともに「相手の年齢」を最も重視する傾向がある。
統計上は20代で300万円台の方が、50代で高学歴年収2000万円のハイキャリアの人材より圧倒的に結婚可能性が高いといえる(「年収300万円台がマーケット強者」という意味ではない。ここでは年収と年齢というファクターを比較する材料に用いたにすぎない)。
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SNSなどでは東京で40代で遊んでいる男性と思しき投稿が流れてくるが、地方では人によっては40代というとすでに孫がいる年齢である。実際、筆者の会社には40代後半で孫がいる従業員が二人いて休日は孫のお世話をしている話題でよく盛り上がっている。
それ故に40代を過ぎても「モテを意識し、魅力的な女性がいれば将来的に結婚を」といった男性の投稿を見るたび、筆者にはそれがまるで20代のような感性に感じてしまうのだ。
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