「パタゴニア」は一般的に南緯40度以南のことで、チリとアルゼンチンの二国にまたがるパタゴニア地方は、日本列島の二倍以上の面積があります。

そんな広いパタゴニア地方の中でも、特に美しい景色に出会えるエリアの一つが、アルゼンチンの「サン・カルロス・デ・バリロチェ」から南に150km周辺。

今回は南米のスイスと称されるアルゼンチンのサン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺について紹介したいと思います。

目次

  1. サン・カルロス・デ・バリロチェの美しい山と湖
  2. バリロチェ市内の街歩き
  3. エル・ボルソン周辺
  4. 深刻な森林火災
  5. パタゴニアの料理を食べてみました

サン・カルロス・デ・バリロチェの美しい山と湖

グーグルマップを見るとわかるように、この辺りはチリ側・アルゼンチン側ともにアンデス山脈に沿ってたくさんの山々や湖があります。その中でもサン・カルロス・デ・バリロチェ(以降長いのでバリロチェだけ表記します)。

周辺は南米のスイスと言われ、景色の美しさは言葉にできません。私は何回か遊びに行っていますが、必見なのがCerro Campanarioです。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

リフトに乗れば数分、歩いて登れば20分ほどで山頂に到着。ここからの360度の見晴らしは本当に美しいです。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

風が強いので、カフェテリアに入って眺めを堪能することもできます。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

また湖の向こうに尖った山々が見えますが、これがバリロチェのシンボルCerro Catedoral で、ここ周辺は冬(南半球なの6月から8月)はスキー場になっていて、特に雪を見たいブラジル人であふれます。

バリロチェ市内の街歩き

観光案内所はセントロ・シビコという広場にあります。アルゼンチン国旗がパタゴニアの強い風にはためき、なんとも広場です。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

夕方訪ねた時は、路上芸人のショーで盛り上がっていました。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

この街は湖に面したリゾート地でレストランやお土産屋さんであふれているので、街歩きも楽しいです。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

ヨーロッパ風のかわいい建物も目につきますが、わたしの一押しはチョコレート屋さんのマムシュカ!

マムシュカ

  • 住所:Mitre 298, R8400 San Carlos de Bariloche, Río Negro, アルゼンチン
  • 電話番号:+542944423294
  • 営業時間:8:30~23:30
  • 定休日:無し
【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

チョコレートの缶がかわいくて、お土産に買おうにも誰かにあげるのを惜しんでしまいます。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

湖の前にあるバリロチェの文字は記念撮影の必須ポイント。

エル・ボルソン周辺

バリロチェから南に120km アルゼンチンの国道40号を南下していきます。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

この道の景色がまた素晴らしい。途中、チリ側に抜けられるトレッキングコースの入口や、ラフティング、渓流釣りが楽しめる川や湖もありますが、少々玄人向き。

地元のアウトドア好きや、ヨーロッパなどからやってくる本格的なトレッキング客にとっては魅力的なエリアです。

エル・ボルソンは、手作り市が有名な小さな町。ちょっとヒッピーぽい緩さがただよう落ち着いた町です。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

ちょっと郊外に行くと、こんな看板があります。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

未だに馬が交通手段の人に出会えます。

深刻な森林火災

さて、このエリアは本当に美しいのですが、雨が降らない夏は毎年深刻な森林火災の被害にあっています。日本では、カリフォルニアやヨーロッパの森林火災は報道されていると思いますが、気候変動による高温・小雨の影響で起こる森林火災は南米大陸でも深刻です。

こちらの夏にあたる1月、2月はパタゴニアエリアだけでなく、チリやアルゼンチン全域で火災の被害が多くあります。今年はエル・ボルソン周辺で大きい森林火災があり、私の友達の家も全焼してしまいました。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

森も燃えてしまいました。パタゴニアエリアは基本的に風が強いので、乾燥している森に火が付くとあっという間に広がってしまいます。

火事の原因は、登山客の不注意とも、放火とも言われていますが、貴重な大自然が焼かれ、自然の中で静かに暮らしている住民たちは被害にあうのは本当に目も当てられません。ハイキングをする場合は火の元にくれぐれも気を付けてくださいね。

パタゴニアの料理を食べてみました

さて、今回はアルゼンチン人の友達の家に招かれて、パタゴニアスタイルの料理をごちそうになりました。大胆に火を燃やして、

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

何を焼くのかと言えば...

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

羊の睾丸でした...。これと潰した焼きじゃがいもを一緒に食べるのが美味しいのだとか。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

ぐにゃぐにゃしていて美味しいのかは少し疑問でしたが、みんな美味しそうに食べていました。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

パタゴニアではたくさんの羊や牛が飼われていますが、雄は、おとなしくするために、子羊や子牛のうちに去勢してしまい、取ったブツもありがたく頂くようです。翌朝のマテ茶と、ファクトゥラと呼ばれる菓子パンは文句なしにとても美味しかったです。

【アルゼンチン】南米のスイス サン・カルロス・デ・バリロチェとその周辺
(画像=『たびこふれ』より 引用)

今回はアルゼンチンの北パタゴニアにあるバリロチェ周辺についてざっと紹介させていただきました。

日本から見ると地球の裏側にあたる広大な土地には美しい山々や湖、その自然の中での人々の暮らしがあります。遠いけど一度足をのばしてみたら、人生観が変わる出会いがあるかもしれませんよ。

文・写真・IZUKAWAUSO/提供元・たびこふれ

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