■ポータルの向こうに広がる真夏の景色

 こうした話を聞き、それまで以上に好奇心を募らせたロンたちは、もう一度アーチを見つけ出してじっくりと調べてみようと考えて実行に移した。そして時には危険な地形を乗り越えて砂漠を探索した一行は、遂に奇妙な古代文明の廃墟のようなアーチを再び見つけたのだった。

 さっそく詳しく調べてみると、アーチの周囲には無数のジオード(晶洞石、中が空洞になっている石)が堆積していることがわかった。晴れた日には陽光に照らされたジオードがキラキラ輝いているのである。ジオードが堆積しているのはアーチに密接したきわめて狭いエリアのみで、このジオードは周辺の環境には一切ないものであった。

“異次元ポータル”を見つけた男の体験談に戦慄!「向こう側の世界」からやって来たものとは!?
(画像=Image by Pete Linforth from Pixabay、『TOCANA』より 引用)

 急な岩の斜面に立っていたアーチの高さは、約2.1メートル(7フィート)、幅約1.5メートル(5フィート)で、柱の直径は約38センチ(15インチ)であった。

 ロンたちは開口部(ポータル)へいくつもの岩を投げ込んでみたが、話にあったような不思議な現象は起こらず、すべて向こう側の地面に落下し、一行は少し拍子抜けした。

 それでもまだ一抹の不気味さは感じていたのか、身をもってアーチをくぐり抜けようとする者こそいないものの、ある者がポータルの中に腕を伸ばして入れてみたところ腕はまったく無事であった。

 約1時間、アーチを調べていた一行であったが、結局それはまったく無害なものであるという結論に到り、軽い落胆と共にその場を後にしたのだった。

“異次元ポータル”を見つけた男の体験談に戦慄!「向こう側の世界」からやって来たものとは!?
(画像=イメージ画像 Created with DALL·E、『TOCANA』より 引用)

しかしある日、彼らがアーチをもう一度チェックしにやって来て、周りに散らばっているジオードを拾い集めていた時、チームの一員であるウォルトが(1月の寒い時期だったにもかかわらず)ポータルの向こう側の世界から猛暑のような強い日差しが照りつけてきて、数分にわたり熱気を感じたという体験を報告したのだった。

 さらに、このアーチの近くでキャンプをしたという別のグループにも出くわして話を聞くと、ある日、宿営中のテントに突然豪雨のような雨音が響き、驚いて辺りをうかがうと、雨粒と思われたものが実は小さな金属の粒で、テント周囲のごく狭いエリアにのみ降り注がれていたというのである。

 そしてこの旅の4年後の1973年10月14日、チャック・クインは所用でこの地を再び訪れたのだが、峡谷の岩だらけの急な斜面を登っている時、視線の先にアーチを認めたのだった。

 アーチを見つけたことも影響したのか、歩みを止めてひと休みしたチャックだったが、周囲の雄大な景色を眺めていると、西の方角に本来そこにあるはずのない峡谷があることに気づいたのだ。

 ルートを間違えたと思ったチャックはいったん坂を下ってから東へ移動したのだが、なぜか峡谷の反対側、南に面した斜面に沿ってハイキングしていたことに気づかされる。これはアーチの存在が何らかの影響を及ぼしたからなのだろうか。

 奇妙な出来事が起こっていると感じたチャックは、混乱しながらも登頂を諦めて急いで現場を去ったということだ。このアーチは別の時空に繋がるポータルであったのか。それともすべては単なるホラ話とデマだったのか。それは依然として不明のままなのだが、現実に語り伝えられている興味深いケースであることは間違いない。

提供元・TOCANA

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