
セレッソ大阪、名古屋グランパスOBの柿谷曜一朗氏は3月15日、長崎市の「PEACE STADIUM Connected by SoftBank」で明治安田J2リーグ第5節のV・ファーレン長崎対徳島ヴォルティスを観戦。スタジアム内のイベントで、試合中のJリーガーの気持ちを代弁している。
現役引退後、サッカー系の文化人として活動している柿谷氏は、2024シーズンまで在籍していた徳島の公式戦を視察。スタジアム内でハーフタイムに実施の「Vタイムズ」に出演した。その際、ピッチと応援席の距離が近いことによるサポーターからの後押しについて訊かれると、元Jリーガーという立場でこう答えている。
「選手としては、逆にヤジが飛んでプレーがし辛くなる選手も案外多いので、応援してあげてほしい。ダメな時も『大丈夫、気にするな』と後押ししてほしいと思う。負けている時に『あほんだれ』とか言われたら…『もっとやれるぞ。応援しているぞ』といった言葉をたくさんかけてほしいなと思う」
柿谷と言えば、徳島在籍時の2023年8月6日に行われたJ2第29節ジェフユナイテッド千葉戦後の振る舞いが記憶に新しい。当時、徳島は直近9試合で白星なしと苦しい状況。千葉戦でも後半41分からわずか8分間で2失点を喫し、勝ち点2を失う結果に終わった。
試合後、ホームゴール裏の一部サポーターから不満の声が噴出。そんななか、柿谷はゴール裏のサポーターに向かって、身振り手振りを交えながら「やっていないヤツを探すな!やっている者同士で頑張れ、何だってできるって!」などと熱弁。その時の様子がネット上で拡散されると、同選手に対する称賛のメッセージが多く寄せられた。
Jリーグでのプレー経験をもとに、プレー中に選手が感じているであろう思いをファン・サポーターに伝えた柿谷氏。今の日本サッカー界で批判や誹謗中傷が相次いでいるだけに、同氏の言葉は選手に対する声掛けについて考えるきっかけとなりそうだ。