悪習慣そのものを脳から完全に消し去ることはできないが、手を出すきっかけをなくせば実質的に封印することができるというわけだ。

筆者は「悪習慣」とまではいかないが、サラリーマンの頃にお酒を飲むことがあった。だが、独立した瞬間、まるでスイッチを切ったようにそれから酒は一滴も飲まなくなったのだ。その理由はサラリーマン時代によくあった飲み会が消え、酒を飲むきっかけがなくなってしまったことだ。

同じ要領で喫煙をしたければ、タバコの入手経路に触れる機会をなくせばいい。タバコの自販機前を通らず、コンビニに寄らない。同じことがコンビニスイーツをやめられないダイエッターにも言える。スマホ依存症でムダ時間を過ごすことに悩む人ならキッズケータイにすればいい。

とにかく悪習慣は手を出すきっかけとなる入口を、徹底的に先回りして破壊してしまうのだ。

悪習慣は完全に消すことは不可能であり、何十年経過しても脳はドーパミンの味を覚えている。そのため、軽い気持ちで「たまには少しだけ」と手を出すと再び悪習慣は復活してしまう。入口を破壊したら二度と近づかない、手を出さない。これによって悪習慣を封印することができるのだ。

 

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