時間帯、季節、曜日などで分散させたらいいし、ピークのときは価格を上げ、閑散期は下げればいいし、ホテル料金のように、刻々と変化させてもいいわけだ。また、通勤通学時間は少し抑え気味にしてもらいたい。

料金は事前払い込み制で、来なくても返金しないことでいい。払い込み金額は、拝観料にお賽銭を任意に組み合わせ、お札をプリントアウトできたり来場時にもらえるようにしてもいい。食事なども組みこんでもいい。

前回も書いたが、最近は銀行が両替料をコイン1枚1円以上取るか、電子決済のほうがよほどありがたい。

清水寺をはじめ、金閣寺、竜安寺、銀閣寺、三十三間堂、平安神宮などなどこのシステムがうまく機能するだろう。

紅葉や桜の季節のみもっと拡大する手もあるが、それするなた、普段からしたほうが合理的だ。空いているときにはその場での販売もすればいいが、少し値段を高くすればいい。

もし、嫌う寺社があるとしたら、それは収入を知られたくないだけだろう。

嵐山の混雑は、嵐山にどう入るかがたいへんなので、また別の問題だが、渡月橋の下流にもう一本橋を架けるのは安全上も必要だし、商店街をもう一本つくるべきだ。嵯峨野線も関空特急はるかを山科駅始発にすることで、本数の増加も可能になるだろう。

*世界の人気観光地では、厳格な事前予約制になっている。早い時期からそうだったのは、イタリア・ミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の壁に描かれたレオナルド・ダビンチの「最後の晩餐」で、ミラノに行っても見学できないのが普通だった。スペインのグラナダにあるアルハンブラ宮殿の予約システムも厳密で、団体旅行の案内にも事前予約がなければ「訪問できないことがある」と明記されている。

中国では故宮(紫禁城)が安全上の観点もあり予約制になったが、ついには、巨大な万里の長城すら1日6万5,000人に制限するようになった。

フランスでも、ルーブル美術館、エッフェル塔などは予約優先だし、火災後に修復されたノートルダム大聖堂も、これまでは無料だったが、予約制で有料になった。米国の美術館などでも予約制が広がっている。

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