オーストラリアのとある高校で、20年間ただの飾りと思われていた岩に驚きの発見がありました。
豪クイーンズランド大学(UQ)の研究チームが学校に保管されていた岩を調べたところ、なんと約2億年前の恐竜の足跡が66個も刻まれていたのです。
これはオーストラリアで記録された中でも最も高密度に恐竜の足跡がの残された岩石だといいます。
この岩石は一体どのように学校に渡ったのでしょうか?
研究の詳細は2025年3月10日付の学術誌『Historical Biology』に掲載されています。
目次
- 岩石はいつどこで見つかった?
- 2億年前の草食恐竜の足跡を66個発見!
岩石はいつどこで見つかった?
恐竜の化石と聞くと、ほとんどの方は骨や歯を思い浮かべるでしょう。
しかし実際の体の一部は残っていなくても、恐竜たちが残した「足跡」の化石も彼らの行動や生息環境を知る貴重な手がかりになります。
特にオーストラリアでは、ジュラ紀初期(約2億年前)の恐竜の骨化石があまり見つかっておらず、この時代の恐竜の生態系は謎に包まれています。
そのため、足跡は当時の恐竜の生息状況を知る貴重な証拠となるのです。

今回調査されたのは、豪クイーンズランド州の田舎町にある高校の玄関ホールに約20年もの間、飾りっぱなしにされていた一枚の岩石板です。
この岩石は2002年に同州のビロエラという地域にある炭鉱で発掘され、おかしな足跡が付いていることから、この学校に寄贈されたものでした。
ところが誰もその足跡の真の重要性には気づかないまま、20年間もそのまま放置されていました。
しかし最近になってようやく岩石が本格的に調査され、その結果として、恐竜の足跡が無数に残された貴重な岩石であることが明らかになったのです。
2億年前の草食恐竜の足跡を66個発見!
