東京23区では、あちこちで再開発が進んでいます。虎ノ門ヒルズには、メトロ日比谷線の新しい駅もできて、高層ビルだらけになっています(写真)。

再開発によって、密集していた木造住宅などが取り壊されて、オフィスと住宅の複合開発が行われています。

このような再開発は、災害に対する東京のリスクを低下させるメリットがあります。

しかし、新たに人工的に作られた街は、画一的で味気なく、わざわざ出かけようという気にはならないものです。

最近、近所にあってランチによく行くような昔ながらの路面店の定食屋さんが、次々と閉店しています。

煮魚や焼き魚に、ご飯とお味噌汁といった昔ながらの和食をリーズナブルに提供してくれる、ファミリー経営の温かみのあるお店です。

その理由は、店主の高齢化や労働力不足もありますが、老朽化したビルの建て替えというケースも多いのです。

再開発されたビルは、テナントの賃料も高く、個人経営ではオーナーでもない限り、なかなか出店することはできません。

その結果、ビルの中には大手チェーン店ばかりの商店街が出来上がり、どこに行っても同じようなお店ばかりということになってしまうのです。