BMWが全面改良を果たしたプレミアムコンパクト4ドアクーペの新型2シリーズ グランクーペを日本で発売。内外装のアップグレードを図るとともに、48Vマイルドハイブリッドシステムを採用した1.5リットルガソリンエンジンおよび2リットルディーゼルエンジンを設定。MパフォーマンスモデルのM235 xDriveグランクーペもラインアップ
BMWジャパンは2025年3月5日、フルモデルチェンジしたプレミアムコンパクト4ドアクーペの新型2シリーズ グランクーペ(F74)を日本で発売した。ユーザーへの納車は本年3月以降を予定する。

車種展開は以下の通り。
220 グランクーペ Mスポーツ:528万円
220d グランクーペ Mスポーツ:548万円
M235 xDriveグランクーペ:734万円

今回の全面改良で第2世代に移行した新型2シリーズ グランクーペは、内外装の仕様変更や機能装備のアップグレードを図るとともに、48Vマイルドハイブリッドシステムを採用する1.5リットルガソリンエンジンおよび2リットルディーゼルエンジンを設定して、4ドアクーペモデルとしての“駆けぬける歓び”をさらなる高みに引き上げたことが特徴である。

まずエクステリアは、流麗で洗練されたフォルムを基調に新世代のデザイン言語を随所に導入して、コンパクト4ドアクーペとしての魅力度をより高めたことが訴求点である。フロント部はBMW特有のキドニーグリルに斬新な斜めのデザインを取り入れ、合わせてBMWデザインの意匠の1つである環状のシグネチャーを2回繰り返すツインサーキュラーを進化させたアダプティブLEDヘッドライトを配備して、よりシャープでスポーティなマスクを創出。一方でサイドビューは、優美な弧を描くルーフラインに厚みのあるボディ面、そしてリアサイドガラス枠の後端に刻印した“2”ロゴなどによって、プレミアムコンパクト4ドアクーペの個性を際立たせる。そしてリアセクションは、ワイドで力強さを強調する水平方向のキャラクターラインに、立体的で力強いイメージのLEDコンビネーションランプやスポーティさを印象づけるリアディフューザーを組み込んで、ダイナミックかつ精悍な後ろ姿を具現化した。足もとには18インチMライトアロイホイール Yスポーク スタイリング975Mバイカラー+225/45R18タイヤを標準で、19インチMライトアロイホイール Yスポーク スタイリング976Mバイカラー+235/40R19タイヤをオプションで採用する。



MパフォーマンスモデルのM235 xDriveグランクーペについては、BMWキドニーグリル アイコニックグローやMライトシャドーライン、Mドアミラー、Mハイグロスシャドーライン・エクステンドコンテンツ、サンプロテクションガラス、Mリアスポイラーなどを標準装備して、ポテンシャルの高さを目一杯に主張。足もとには18インチMライトアロイホイール Yスポーク スタイリング975Mバイカラー+225/45R18タイヤを標準で、19インチMライトアロイホイール マルチスポーク スタイリング977Mバイカラー+235/40R19タイヤをオプションで採用している。




内包するインテリアは、220系に10.25インチマルチディスプレイメーターパネルと10.7インチワイドコントロールディスプレイ(タッチパネル機能付)を一体化させたBMWカーブドディスプレイを配するBMWライブコックピット・プラスを、M235 xDriveに専用表示やARビューを加えたBMWライブコックピット・プロフェッショナルを装備するとともに、シフトレバーを廃止してセンターアームレストに操作系を全て納めることで、機能的かつモダンなコックピットを構築したことがトピック。ステアリングは220系にMスポーツレザーステアリングホイールを、M235 xDriveにMレザーステアリングホイールを装着し、トリムは全車にMイルミネーテッドアルミニウムヘキサキューブマットトリムを採用する。また、機能装備としてBMWオペレーティングシステム9やワイヤレスチャージング、ETC車載器内蔵ルームミラー、アンビエントライトなどを標準で組み込んだ。オーディオは220系に100W・6スピーカーシステムを、M235 xDriveに205W・12スピーカーのHiFiスピーカーシステム harman/kardonを採用している。







フロントシートについては、220系にMアルカンタラ/ヴェガンザコンビネーション ブラック(ブルーステッチ付)表皮のスポーツシートを、M135 xDriveにMスポーツシートを標準装備し、オプションとして220系にパーフォレーテッドヴェガンザのオイスターとモカ、ブラックの表皮を、M135 xDriveにパーフォレーテッドヴェガンザのコーラルレッドの表皮を設定する。一方でリアシートには全車にスルーローディングシステム(40:20:40分割可倒式リアシート)を採用し、合わせてストレージコンパートメントパッケージ(フロアインサート/荷物固定用フック)を装備して利便性を高めた。ラゲッジ容量は220系が後席使用時で360リットル、M135 xDriveが同430リットルを確保している。



パワートレインに関しては、220グランクーペに電気モーター(最高出力15kW/5500rpm、最大トルク55Nm/0~2000rpm)とリチウムイオン電池で構成する48Vマイルドハイブリッドシステムを組み込んだ1498cc直列3気筒DOHC直噴ガソリンツインパワーターボエンジン(最高出力156ps/5000rpm、最大トルク240Nm/1500~4400rpm)+電子制御式7速DCTを搭載して前輪を駆動。燃費性能はWLTCモードで17.5km/リットルを成し遂げる。一方で220dグランクーペは電気モーター(最高出力15kW/5500rpm、最大トルク55Nm/0~2000rpm)とリチウムイオン電池で構成する48Vマイルドハイブリッドシステムを組み込んだ1995cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルツインパワーターボエンジン(最高出力149ps/4000rpm、最大トルク360Nm/1500~2500rpm)+電子制御式7速DCTを搭載して前輪を駆動。燃費性能はWLTCモードで21.1km/リットルを達成した。サスペンションは前シングルジョイントスプリングストラット式/後マルチリンク式で構成し、専用セッティングのアダプティブMサスペンションを組み込んでいる。


M235 xDriveグランクーペは、パワートレインに1998cc直列4気筒DOHC直噴Mツインスクロールターボガソリンエンジン(最高出力300ps/5750rpm、最大トルク400Nm/2000~4500rpm)+電子制御式7速DCTを搭載して4輪を駆動(xDrive)。7速DCTには、左のパドルシフトを1秒間引くことですべてのパワートレインとシャシーシステムを最もスポーティな設定に切り替えられるMスポーツブースト機能を組み込む。燃費性能はWLTCモードで12.6km/リットルを実現した。足回りに関しては、専用セッティングのアダプティブMサスペンションやフロント機械式リミテッドスリップデファレンシャル、Mスポーツブレーキ(レッドハイグロスキャリパー)などを標準で採用。また、M3およびM4で採用の制動テクノロジーを受け継いだMコンパウンドブレーキ(グレーハイグロスキャリパー)をオプションで用意している。


安全機能・運転支援システムについては、高性能カメラ&レーダーおよび高性能プロセッサーによる高い解析能力によって、より精度と正確性が増した最新のドライビング・アシスト・プラスを標準で装備。機能としては、アクティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付)やレーンチェンジウォーニング(車線変更警告システム)およびレーンディパーチャーウォーニング(車線逸脱警告システム)、衝突回避・被害軽減ブレーキ(事故回避ステアリング付)、クロストラフィックウォーニング、ペダル踏み間違い急発進抑制機能などを採用する。M235 xDriveグランクーペには高速道路渋滞時ハンズオフアシストやレーンチェンジアシスト、レーンキーピングアシストなどの機能を加えたドライビング・アシスト・プロフェッショナルを配備した。また、標準装備のパーキングアシストにはリバースアシスト機能を組み込む。一方、コネクティビティ関連では、車載通信モジュールによりドライバーとクルマ、そして取り巻く情報をITネットワークでつなぎ、またAmazon Alexaに対応したスマートフォン向けアプリ「My BMW」が活用できる最新バージョンの「BMWコネクテッドドライブ」を採用。合わせて、AI技術を駆使することで、音声会話だけで車両の操作や情報へのアクセスが可能となる「BMWインテリジェントパーソナルアシスタント」を設定している。

提供元・CAR and DRIVER
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