コロンビア大学に対しても、反ユダヤのデモを抑えきれなかったり、ユダヤ人差別を見過ごしているとの罪で、500億円に近い補助金をカットすると脅かしている。この件にしても、ウクライナに対しても、「ディールというのは、弱みに付け込んだ脅迫と服従のことか」と思ってしまう。
日米安保条約も不平等だというが、そもそも、日本が再び米国の脅威とならないようにしてきた代わりに、日本に米軍基地を置き、日本を守る契約としたものだ。大阪から羽田に向かう飛行機がまっすぐ飛ばず、千葉県側から迂回するのは、横田基地上空の制空権を日本が持っていない故だ。
国を守ることができるかどうかの課題を喉元に突き付けられている時に、国会ではこのような議論が全くなされていない。ウクライナの今は、明日の日本かもしれないという不安はないのだろうか?
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編集部より:この記事は、医学者、中村祐輔氏のブログ「中村祐輔のこれでいいのか日本の医療」2025年3月8日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は、こちらをご覧ください。