チャベスが政権に就く1年前の1998年だと、日量312万バレルを産出していた。このように産出量の大幅な減少が影響して、世界で埋蔵量でトップを誇る国が皮肉にも車のガソリンでさえ不足するという事態が起きている。
しかも、ベネズエラは制裁の影響で原油の販売はその大半が闇市場での販売になっている。
ガデオン作戦
トランプ大統領は1期目の時にマドゥロ大統領の政権を打倒させるべく、ベネズエラへの軍事介入を模索していた。その前哨戦として2020年5月に米国の軍人2名と60名近い傭兵がマドゥロ大統領を拉致するプランを実施。ガデオン作戦と呼ばれていた。しかし、ベネズエラで諜報活動をしているキューバの軍人によってそれが暴かれ失敗に終わった。
ベネズエラの諜報機関はキューバがその役目を果たしており、かなりレベルの高い諜報活動をしているとされている。ベネズエラでの諜報活動やマドゥロ大統領の護衛はキューバの軍人が行っている。およそ5万人のキューバの軍人が国家の安全保障を担っているとされている。
今後もトランプ大統領は経済面からマドゥロ大統領を窮地に追い込む手段を選択して行くであろう。当初、軍事介入というプランも検討されたようであるが、ベネズエラは国土面積が広く、数万人の米国部隊を派遣するのは無謀だとされた。